虹を架けて
遠い国の噂が聞こえる
争いの響き
誰かが何かを欲しているなら
私に何ができるでしょう
あなたは言う
祈りなさいと
あなたは言う
歌いなさいと
それでも私はたった一つの願いを胸に
不安に震えるばかり
この身以外 晒すこともできない
虹を架けて あなたの許まで
たとえ焔の中でもいい
虹を架けて あなたの許まで
深い海の底でもいい
何も恐れはしない
あなたさえいれば
恐れることはない
アンブロシアーナ作『波間歌集より「虹を架けて」』
(「タザリア王国物語」より)