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6 前世の記憶

いつも読んでいただきありがとうございます(_ _)


引き続きどうぞよろしくお願いします。

夕食を食べて、ベッドにぼすりと倒れ込む。

なんか……色々ありすぎた……。


少し昔のことを思い出す。

あれは真冬くんが交通事故に会う前の半月くらい前だったかな。



♢♢♢


「今日、帰り道に新しいカフェが出来たんだって!! 開店日だから人多いかもしれないけどちょっとよっていこうよ!」


「えー、僕甘い物あんまり食べれないんだけど……」


苦笑いしている真冬くんを引っ張り、学校帰りに新しくできたカフェに立ち寄る。


「うわあー!! 内装おしゃれ!!」


木を基調としていて、カントリー感が溢れているなんともお洒落な作りだった。

席はカウンター席が5つに、小さなソファーを並べた机が3つと、とてもこじんまりとしていたがどこか落ち着く雰囲気のある店だった。


「こちらにお座りください」


店員さんにソファー席へすすめられる。


「で、絵梨花は何が食べたいの? 僕を連れてくるってことは一人じゃ食べ切れないやつでしょ」


ふんわりとした笑みを浮かべて尋ねてきた。


真冬くん……なんでもお見通し……ってわけね。

そう。いつも小さいときから面白そうなところを見つけては真冬くんに付き合ってもらっていた。


「えへへー、今回はね、ここしかない期間限定のジャンボパフェがあるの。あと新しいお店を見てみたかったからねー」


「なるほど」


店員さんに注文を済ませて真冬くんの顔を見る。


でもやっぱりこれはわがままだよね……。真冬くんだって彼女の一人や二人いてもおかしくないのだ。私は弓道部で真冬くんは剣道部と、部活は違うから帰りはいつも一緒に帰っているわけじゃないけど、ない日はこうして私に付き合ってくれている。


真冬くんの横に知らない女の子がいるって思うと、もやっとした感覚が胸に残った。今思えばこのときから真冬くんへの恋心を認識していたのかも知れない。


「あ、来たよ」


店員さんがパフェを持ってきてくれた。


おおっ!! 予想以上に大きい……!!

やっぱり真冬くん連れてきて良かった!!


あと私はジャンボパフェの他にミルクティーと、真冬くんはコーヒーを頼んでいた。


「私、、コーヒー飲めないんだよね……」


「ふふ、いいと思うよ。絵梨花は苦いもの無理だもんねえ」


ほわっ!! 真冬くんが眩しい!!

カフェ内にいる女の人の視線が全員真冬くんに注がれている。


「私……真冬くん離れできなさそう……」


ポツッと聞こえるか聞こえないかくらいの声量でそうこぼすと真冬くんの目がすっと細められた。


「そうだねえ、、僕はそれでも大歓迎だよ?」


「いやいや、絶対ダメでしょ。真冬くん位になると女の子によくモテるでしょう? この前だって3組の平野さんに告白されてたじゃん。あれどうしたの?」


「ん? ああ、あの子。断ったけど?」


ちょいちょいちょい。

断ったですと……? 何故に?

平野さんといえば私達の学校でも人気上位、ふられた男の数しれず、という平野さんの告白を断っただと……?


「え……なんで……?」


「なんでって、、別に好きじゃないし僕平野さんのことよく知らないもん。でもなんで絵梨花はそのことを知ってるの?」


「だって平野さん、昨日の朝みんなの前で真冬くんに告白する宣言してたもん」


あれはすごいと思う。

たぶん絶対にふられないっていう自信から来てるんだろうけど、振られたときはどんな気持ちだったのだろうか……。


「ふーん……。その時絵梨花はどう思った?」


「どう思ったって……」


正直少し嫌だなっては思った。

だって彼女ができたらこういうふうに一緒にいられる時間も少なくなるし、それに彼女が平野さんは……。

あの人、無駄にプライドは高いから明日からが少し怖い。


んー、っと悩んでいる私の様子を見て、ニコニコしながら返事を待っている。……コーヒーを飲む姿まで絵になっておいでで……。


「ちょっと……嫌だなっては思った……」


その瞬間、ぱっと真冬くんのバックに花が咲いたような感覚に襲われる。ク、クリティカルヒット……!! 目が潰れる!!


「良かったよ。平野さん? もいい仕事してくれたね……。絵梨花も誰かに告白なんかされたら言ってね?」


最初の方は聞き取れなかったけど、嬉しそうなので良しとしよう。


真冬くん、私が告白されるなんて思ってるのかな?


ノンノンノン。

真冬くんが心配するようなことはなんにもございませんよ。だって私、もてないし。

このちょっとつり上がった目も、女の子にしては少し低いハスキーな声も、全く真冬くんに釣り合わない。……あ、そう思ってたらなんだか悲しくなってきちゃった……。


「どうしたの? そんな顔して。ほら、早く食べないとアイス溶けちゃうよ?」


そういってなんと真冬くんは私に食べさせてきた。


ちょっ……まだ心の準備が……!!

けれどもアイスがスプーンから落ちそうなところをみて思わずパクっと食べてしまった。

一気に熱が顔に集まっていく。


は、恥ずかしい……!!



もそもそと食べ始める。なんでこんなに女の人馴れしてるんだろうと感じながら。





絵梨花だった時代には、真冬が絵梨花から男子を遠ざけていたことはまだエリーナは知らない……。

面白いな・続きが気になると思った方は、評価、ブックマーク、感想ぜひぜひお願いします!!


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