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勇者は異世界で大暴れする  作者: 渚 蓮
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第1話:転移

異世界への転移。それは最近色々な所で語られる超常現象。あくまでも空想の世界の話。多くの人はそう思うだろう。

そういうオカルトを追い求める人々、人生に疲れて現実逃避をしがちな人、思春期の人。必ずしも全員が当てはまる訳では無いがこう言った人が異世界に夢を抱きがちだと思われる。





一つ言っておこう。今異世界からの帰還を果たそうとしている俺、桐生蒼矢からどうしても言いたい事がある。




「異世界に夢を見るな」


これだ。死んだら異世界に行ける?そんなの確証がないからやめとけって言っておこう。それに、異世界だって俺がいた場所は人間が営みをしている場所だった。人間に疲れたからこの世界から消えたいという動機が異世界行き希望の源ならばまた疲れる事になる。


何故かって?単純だ。文明の中に生きる人間は必ずと言って良い程醜悪な側面を持ち合わせるものだからだ。

少なくとも俺はそれを知っている。高校1年の初期に転移に巻き込まれてからざっと7年。もう中身は22歳。色々な事を考えた。見た。聞いた。人の温かさも醜さも、社会という人間が勝手に作り出したクソみたいな箱庭の事も。


還暦とか人生を長く経験してる人にはまだ若い癖に生意気だ、若造が分かったような口を利くんじゃない。なんて言われるだろうな。でもな?そんな若造が体張らなきゃ平和を実現する事が出来ないような人達を俺は救ってきた。勇者として強者と体で、頭脳でやり合ったから言えるよ。俺の生まれ育った世界は決して平和じゃない。戦争が無いから平和?人が医療で救われるから平和?そんな事だけで平和と言えるのが羨ましい。


俺の勇者としての在り方は到底正しい物とは言えなかった。守れなかったものも多くある。力を付けるまでは守れなかったものがあまりに多すぎるんだ。力が付いたら付いたで今度はそんな存在を消してやろうってまた攻撃される。馬鹿らしい。愚かな事を。そう一蹴したくなるような状況ばかりだ。


俺がそんな地獄みたいな環境でどう生きてきたかを見ていってほしい。どうして俺は勇者として旅を続けられたのか。


これはそんなある男子高校生の物語だ。

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