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AC/DC


 今回は大物中の大物、ハードロック・バンドとして今や世界一の支持を得ていると言っても過言ではないモンスター、AC/DCをご紹介します!


 彼等は1973年、スコットランド生まれのヤング3兄弟が移住したオーストラリアのシドニーで結成されました。

 長男のジョージはプロデューサーとして、次男のマルコムと三男のアンガスはギタリストとしてバンド長く支えていますね。


 結成当時、アンガスはまだ中学3年生で、学校からライヴに直行などといった事もしばしばあった為、彼等のお姉さんから「学生服のままやっちゃいなさいよ」とアドバイスを受けた彼は、以来半ズボンの学生服スタイルでステージに上がる事となります。


 またその際に、軽くてステージ・アクションがやりやすいという理由で使用ギターをギブソンSGに決め、以来47年間そのスタイルを崩していません。

 

 幸い(?)大人になってもアンガスの身長は余り伸びなかった為か、学生服とギブソンSGのコンビネーションが色物的に見られる事はありませんでした。

 ここは彼等が全世界でブレイクする為に、かなり重要なポイントだったのではないかと思います。

 

 オーストラリアでデビュー・シングルを発表した彼等でしたが、当時のボーカリスト、デイブ・エバンスが彼等のシンプルなロックンロールにはいまいちフィットしなかった為、ボーカリスト経験が豊富だったライヴ機材車の運転手、ボン・スコットをコンバートし、フィル・ラッド(Dr)、マーク・エバンス(Ba)を迎えたラインナップが完成します。


 そしてオーストラリアで発表されたアルバム、「HIGH VOLTAGE」と「TNT」を1枚に編集した「HIGH VOLTAGE」(1976)でアメリカデビューを果たすと、そのシンプルでストレートなロックンロールがNYパンクのパイオニア、RAMONES辺りとの親和性を見せ、AC/DCは比較的早くからアメリカ人に受け入れられたのでした。


 ベーシストがクリフ・ウィリアムズに交替した後、地道にライヴで人気を高めていった彼等は、アメリカで勝負に出るために新進気鋭のプロデューサー、ロバート・ジョン・マット・ランジを迎えて名盤「HIGHWAY TO HELL」(1979)を発表し、遂にVAN HALEN等と並ぶ期待の新世代ハードロック・バンドと評価されるのです!


 しかし、ここで悲劇が彼等を襲いました。


 ボン・スコットが、泥酔して眠りこけている間に窒息死してしまったのです。


 ドラッグやアルコールの関与も疑われた謎の深い死でしたが、バンドは活動継続を決め、新ボーカリスト、ブライアン・ジョンソンを迎えた新生アルバム「BACK IN BLACK」(1980)は大ヒット。

 現在では世界一売れたロックのアルバム(全世界でおよそ3000万枚)となり、音楽アルバムセールス全体でもMICHAEL JACKSONの「THRILLER」に次ぐ第2位につけるメガヒットを記録しました。


 その後もアルバム・セールスとライヴで人気を定着させた彼等は、メンバーチェンジや多少の低迷期こそあれ、その時代を彩る新世代のハードロック・ヘヴィメタル・アーティストからのリスペクトを常に集め、今日までハードロック・バンドの代名詞的な活躍を続けています。


 近年になり、マルコムが若年性認知症から命を落とし、ブライアンも難聴からライヴ引退を余儀なくされる等、バンドとしては終わりの時が近づいていると感じさせますが、フィルやクリフといった古株のメンバーが再集結し、今年2020年中にラスト・アルバムが出るとの噂もあり、難聴のブライアンもボーカルをレコーディング中という情報が入ってきました。

 

 有り難みを噛み締めて発表を待ちましょう(笑)!


 彼等の魅力を一言で表現するのは難しいのですが、シンプルながら極限まで鍛練を重ねたリズム・セクションに、ユーモアとカリスマを兼ね備えたアンガスのギター・パフォーマンスと、ブライアン(ボン)の強靭としか言い様の無いボーカルが乗る事で完成される、唯一無二のグルーヴこそがその答えであると言えます!


 世間一般では「縦ノリ」と言われるストレートなビートの印象が強い彼等ですが、実は複雑な横ノリのギター・リフも多いんですよね。


 ところが、一度演奏が始まってしまえば全てのリスナーがそのグルーヴに正確に身体を委ねる事が出来るという、分析不可能な魅力が彼等のサウンドの秘訣と言えるでしょう!


 この魅力の真髄は、絶妙なタメを使いこなすリズム・ギターのマルコムにあると言えそうで、SCORPIONSのルドルフ・シェンカーやMETALLICAのジェイムズ・ヘッドフィールド、ANTHRAXのスコット・イアン等、グルーヴを決定付ける優れたリズム・ギタリストがいるバンドは長寿で、熱狂的なファンが付いているという事実にも納得が行きますね。


 彼等のおすすめアルバムを選ぶとすれば、まずはボン・スコット時代の代表作、「HIGHWAY TO HELL」(1979)、AC/DCの代表作と言えばこれ!の「BACK IN BLACK」(1980)、80年代のハードロック・ヘヴィメタル・ムーブメントの空気感もパックされているライヴ・ベスト、「LIVE」(1991)の3枚ではないかと思います!


 しかしながら、個人的には初めて買ったAC/DCのアルバムである「THE RAIZOR'S EDGE 」(1990)が聴きやすくておすすめですね!

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