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番外編 ハードロック・へヴィメタルの機材②


 今回は先日番外編としてご紹介した、ハードロック・ヘヴィメタルの機材特集の続編をお届けします!


 通常であれば番外編には10回分程度の間隔を空けるのですが、現在全国の書店で好評発売中の「ギター・マガジン2月号」の特集が、ハードロック・ヘヴィメタル・ギターの代名詞、ジャクソン・シャーベル特集という事で、このエッセイも緊急企画として、「ハードロック・ヘヴィメタル・ギター特集」をお届けする事になりました!


 さて、皆様はハードロック・ヘヴィメタル・ギターと聞いて、どんなギターを思い浮かべますか?


 クラシック・ロックの愛好家であれば、フェンダー・ストラトキャスターやギブソン・レスポールといった、所謂王道のエレクトリック・ギターを思い浮かべますよね。


 ハードロックというジャンルを物心ついた頃から意識していたリスナーであれば、変形ギターのパイオニアであるギブソン・フライングVやエクスプローラーを、80年代のヘヴィメタル・ムーブメント経験者であればジャクソン・シャーベルのギター、そして現在のヘヴィロック・シーンに精通したリスナーであれば、アイバニーズやESPという日本のメーカーの底力をご存知のはず。


 衰退国NIPPONオーラが纏わりつく昨今、ハードロック・ヘヴィメタル・ギターだけが世界をリードしている「COOL JAPAN」と言えるでしょうね(笑)!


 それではまず、有名なエレクトリック・ギターとハードロック・ヘヴィメタルとの関係を見てみましょう!


 ①フェンダー・ストラトキャスター……ジミ・ヘンドリックスやジェフ・ベックは勿論、ハードロックの世界ではリッチー・ブラックモア(DEEP PURPLE)、イングヴェイ・マルムスティーン(RISING FORCE)、デイブ・マーレイ&ヤニック・ガース(IRON MAIDEN)等で有名なストラトキャスター。


 このギターは、生誕60年を迎えた現在に於いても世界でNo.1のシェアを誇るエレクトリック・ギターの代名詞で、3つのピックアップの切り換えによる多彩なサウンドと上品で飽きの来ないデザイン、一度構えてみれば人気の理由が分かる圧倒的な弾きやすさが魅力です。


 しかしながら、シングルコイルのピックアップは歪ませるには線が細く、歯切れは良いもののノイズが増えてしまう弱点もあります。

 先述のギタリスト達は、ピックアップを交換したり、エフェクターを活用する事で弱点を補っていますね。


 デフォルトの状態のストラトキャスターは、キーボードで音の厚みを補うバンドや、シンプルなトリオ編成でコード演奏を重視するバンドのギタリストにおすすめですよ!


 ②ギブソン・レスポール……ジミー・ペイジ(LED ZEPPELIN)やスラッシュ(GUNS AND ROSES)でお馴染みの、ハードロック・ギターのオールタイム・スタンダードです。

 ストラトキャスターに迫るNo.2のシェアを誇り、2つのハムバッカー・ピックアップによる甘く図太いサウンドは歪ませてもノイズが少ない為、まさにハードロックに打ってつけで、なろう読者の皆様には「けいおん!」の唯ちゃんのギターとして馴染み深い存在かも知れません。


 しかしながら、こちらはストラトキャスターに比べて歯切れが悪く、元来の音の甘さ・太さが仇となってリズムのカッティングやクリーンなアルペジオにはやや不向きです。

 また、ストラトキャスターに比べてかなり重い為、女性や小柄な男性が長時間のライヴをこなすにはややキツいものがありました(笑)。


 そう言った事情もあり、70年代までのハードロック・ギタリスト達は、ライヴやレコーディングでレスポールとストラトキャスターを1本ずつ用意しておく事がスタンダードだったんですよね。


 そんなハードロック・ギターの常識に風穴を開けたのが、1978年に衝撃のデビューを果たしたエディ・ヴァン・ヘイレン(VAN HALEN)でした!


 彼はライトハンド奏法を駆使する等、プレイスタイル面でも十分に画期的でしたが、使用するギターに関しても大手メーカーに頼らず、小さな個人工房から集めたパーツで自らギターをセットアップし、ストラトキャスターのボディーにレスポールのハムバッカーを載せ、図太いハードロック・サウンドと歯切れの良さを両立したギターを武器に暴れまわったのです。


 そんなエディにパーツを提供した工房から、ジャクソン・シャーベルのギターは生まれました。


 ジャクソン・シャーベルの歴史は「ギター・マガジン2月号」に詳しく書かれていますが、エディに続いて彼と人気を二分していたギタリスト、ランディー・ローズ(OZZY OSBORNE.QUIET RIOT)のギター開発にも尽力し、ジャクソン・シャーベルは一気に80年代のハードロック・ヘヴィメタル・ギターの代名詞に名乗りを上げるのです。


 ③ジャクソンのギターは「キングV」や「ケリー」等、攻撃的なイメージの鋭角的なルックスと、アンプに繋いだだけでも歪みやすい高出力のハムバッカー・ピックアップを搭載した、まさにヘヴィメタルのイメージにマッチしたギターでした。


 ④また、シャーベルのギターはストラトキャスターをベースに、上品なフォルムを維持しつつも、それまで出力差で同居させる事が難しかったシングルコイルとハムバッカーを、高出力のシングルコイルを採用する事で一本のギターに搭載し、あらゆるジャンルに対応可能なギターをシーンに広めたのです。


 これらのギターの進化を汲み、日本の職人が誇る木工技術を活かした限界の無いボディーデザインと、より握りやすく弾きやすいネックと指板を極めていった⑤アイバニーズ、⑥ESPは、現代ヘヴィロック・ギターで世界をリードする日本のギターメーカーとなっていますね。


 また現在では、日本のビジュアル系ロックバンドの大半、更には「バンドリ!」の声優さんまでがESPのギターを愛用しており、旧来の常識に囚われない、ファンタスティックなルックスのギターがステージで躍動しているのです。


 それでは最後に、まさかギターでも(笑)?おすすめをご紹介しましょう!

 この記事で紹介した機種・メーカーの物で、ハードロック・ヘヴィメタルに使える50000円以下で買える初心者向けのギターです。


 ①ジャクソン JS22 ディンキー・アーチトップ(推定価格:35000円前後)……ストラトキャスター・タイプのボディーをひとまわり小さくした弾きやすいギターで、ルックスも低価格とは思えない渋さがあります。

 高出力かつエッジの効いた音のピックアップが搭載されているので、スラッシュメタルにピッタリなギターですね。

 私自身がサテンブラック・カラーのこのギターを持っています!


 ②エピフォン レスポール・スタジオ(推定価格:40000円前後)……ギブソンの子会社・エピフォンによる、レスポールらしさを維持しながらもギリギリまでシンプルに仕上げたギター。

 この価格帯のギターとしてはピックアップがかなり高性能で、長く弾いていても疲れない、クラシックなハードロックに最適な暖かい音がしますよ。

 私自身がワインレッド・カラーのこのギターを持っています!


 ③スクワイア アフィニティ・ストラトキャスターHSS(推定価格:30000円前後)……フェンダーの子会社・スクワイアによる、本来シングルコイル3基搭載のストラトキャスターにひとつだけハムバッカーを載せたギター。

 2種類のピックアップであらゆるジャンルに対応出来、ボディーも軽くて薄いので、小柄な方でも弾きやすいです。

 カラーバリエーションが豊富なので、女性にもおすすめですね!

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