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MASTERPLAN


 今回はいよいよジャーマンメタルに上陸です!


 個人的には、ジャーマンメタルの定義を「ドイツのハードロック・ヘヴィメタルバンド」にするべきか、所謂「HELLOWEEN以降のドイツのメロディック・パワーメタル、メロディック・スピードメタル」にするべきか迷いました。


 しかし、私の好きなアーティストにメロパワ・メロスピ系が余り多くない為に、前者の「ドイツ全般」で定義する事にしました!

 メロパワ・メロスピのファンの皆様も、暖かく見守って下さるとありがたいです。


 さて、記念すべきジャーマンメタルの初紹介アーティストは、元HELLOWEENのギタリスト、ローランド・グラポウとドラマーのウリ・カッシュ、元SNAKESでノルウェーの名渡り鳥ボーカリスト、ヨルン・ランデを中心に結成された、MASTERPLANです!


 2000年発表の問題作「DARK RIDE」でHELLOWEENにダークかつヘヴィな要素を持ち込み、バンド内の不和に押し出される形でHELLOWEENを脱退したグラポウとカッシュが主導権を握ったMASTERPLANは、HELLOWEEN的なメロパワ・メロスピ要素を維持しつつも、男臭い低音ハスキーボイスの持ち主、ランデを活かしたダークさとヘヴィさ、更にグラポウの音楽的ルーツに含まれるプログレッシブロックの要素を融合させた、唯一無二のヘヴィメタルを聴かせてくれました。


 グラポウはドイツの苦労人で、HELLOWEENにスカウトされた時点で既に30歳を超えていた遅咲きのギタリストです。

 年代的に他のメンバーとは違うルーツを持っていた事が、ハードロック・ヘヴィメタルという狭いフィールドでは、プラスにもマイナスにも作用したのでしょうね。


 MASTERPLANの魅力は、アニソンの様なシリアスに格好良い楽曲と、何と言っても渋くて男臭いヨルン・ランデのボーカルです。

 特にデビューアルバムに収録された大作、「SOULBURN」は震えが来る程の格好良さですよ!


 メロパワ・メロスピの世界では、ツーバス連打やギターの細かいミュートバッキングが基本の演奏スタイルにある為に、ボーカルは歯切れの良いハイトーンスタイルが定番となっていました。

 しかし、このエッセイで何度も語らせていただいてますが、私個人が男臭いストロング・スタイルが好きな為に、なかなか好みのバンドが見つけられないジャンルだったんですよね。


 初めてMASTERPLANを聴いた時は、「遂に俺の好きなタイプのメロパワが来た〜!」と興奮した事を覚えています(笑)。


 彼等はセカンドアルバムを発表後、看板ボーカリストのランデとドラマーのカッシュが脱退してしまい、元RIOTのマイク・ディメオをボーカリストに迎えたサードアルバム、「MK Ⅱ」は持ち味を継承した好盤であったものの、一時的なランデ復帰の4作目、元AT VANCEのリック・アルツィを迎えた近作では、ややパワーダウンしてしまった印象があります。


 これはカッシュの脱退で、作曲面の負担がグラポウに掛かりすぎた事と、グラポウ自身が若い頃の苦労のせいなのか(笑)、やたらとサイド・プロジェクトに手を出してお小遣い稼ぎに励んでしまい、才能を分散させてしまっているからだと個人的には考えております。


 裏を返せば、80年代とは違ってミュージック・ビジネスが縮小する中、このレベルのミュージシャンでさえ、生活の為にはひとつのバンドに集中出来ないという現状があるとも言えそうですね。


 だから皆様、本当に好きなアーティストがいるならCDを買ってあげて下さい!


 90年代に3000円のCDを200万枚売っても宇多田ヒカルに3倍の差をつけられたドリカムと、300円の配信1曲が20万ダウンロードでトップアーティストの仲間入りの現在では、収入格差は100倍どころじゃないですからね。


 話が脇道に逸れましたが(笑)、MASTERPLANのおすすめアルバムはやはり、「MASTERPLAN」(2002)と「AERONAUTICS」(2005)の初期2枚です!


 

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