KISS
皆様今晩は!シサマです。
このエッセイ連載も軌道に乗ってきたので、先日部分別アクセスを調べてみた所、意外にもメジャーなアーティスト記事よりマイナー気味のアーティスト記事の方がアクセス数が多いという事が分かりました!
私としては、メジャーなアーティスト記事を読んだ読者様から、「何であのアルバムをおすすめしてないんだよ?」とか、「あんたは何も分かっちゃいない!」的なものも含めて感想が来るかなと思っていたのですが、どうやら長引く不況下で、安全パイの定番ばかりを用いてお茶を濁すメディアやコンピCDにお怒りのマニアな方々が多い様ですね。
ありがたいことです(笑)。
今回はメジャーなアーティストを取り上げますが、これからガンガンマイナー気味のアーティストも取り上げますよ!
さて、今回はメジャーもメジャー、現在フェアウェルツアー真っ最中で、来月には来日する予定のKISSです!
私がハードロック・ヘヴィメタルにのめり込んでいた時代の彼等は、既にトレードマークのメイクを落としており、当時の私の印象としては、「ベテランらしく曲作りが上手いバンドだなぁ……でもアルバム買う程じゃないかな……」というレベルのものでした。
また、日本では既に聖飢魔IIがデビューしていたので、若いファンにはメイク時代のKISSそのものが「過去のバンド」と見られてしまい、今ではプレミア価格のおまけ付きアナログレコードが二束三文で売られていました。
実際に私も、1978年発表のメンバー全員のソロ・アルバムのアナログレコード4枚(全て日本盤。ポールとジーンはピクチャーレコード、エースは帯付き美品)を僅か2000円で揃えたのです!
私がKISSにハマるきっかけになったのは、中学三年生になったばかりの時、近所の古本屋さんで500円で買った、「ALIVE Ⅱ」のアナログレコードでした。
日本盤でしたが、歌詞カードやおまけは付いておらず、盤も綺麗とは言い難くスクラッチノイズもありました。
でも当時は、聴いた事の無いハードロック・ヘヴィメタルのアルバムが500円だったら迷わず買っていましたね。それだけこのジャンルにハマっていたんですよ。
家に帰って聴いて、JUDAS PRIEST程ではなかったにせよ、人生変わりそうになりました!(笑)
「ALIVE Ⅱ」は1978年発表のライヴ・アルバムで、AからC面がライヴ、D面がスタジオ新曲という変則的な作品でした。
現実問題として、スタジオライヴに歓声を被せただけの曲があったり、新曲にはギタリストのエースが参加していない曲があったりと、バンドの不安定な実情が窺える作品で、最初に聴くべき作品ではなかったかも知れません。
しかし、そんな事どうでもよくなる程に格好良いのです!
人気絶頂期のアルバム故に、楽曲の良さも演奏も最高。何よりボーカルの煽り方というか、中坊の男子を今すぐステージに上がりたいと思わせるカリスマ性に溢れているのです。
上記した通り、当時はメイク時代の彼等のアナログレコードは二束三文で売られていたので、翌日から私はアナログレコードに対象を絞り、中古屋さん巡りで「ALIVE Ⅱ」以前のスタジオアルバムを揃えましたが、結局「ALIVE Ⅱ」が一番でした。
初期の彼等の魅力は、一度聴いたらすぐに覚えられるキャッチーな楽曲と、メンバー全員が本職の楽器だけでなく個性的な歌と楽曲を提供出来る事です。
特にリードギタリストのエース・フレイリーの、時折ヨレるブルージーなギターソロと思いっきりダルなボーカルは中毒性が高く、KISSにハマるかどうかはエースが好きかどうかにかかっていると思います。
他のメンバーの特徴としては、イケメンなポールは看板スターとしての格好良い楽曲とボーカルを、商売上手なスポークスマンのジーンはワイルドでワルな男のヘヴィなロックンロールを、ドラムのピーターはしゃがれ声の哀愁バラードとジャズにルーツを持つ軽快なドラミングを……といった所です。
とは言え、メンバーを変えてメイクも落とした時代の彼等の作品も、今聴くと良いアルバムが沢山あります。
皮肉な事に、現在ではこの頃のアルバムの方が二束三文で売られているので、一度聴いてみて欲しいですね!
現在のフェアウェルツアーは、残ったオリジナル・メンバーのポールとジーンの体力的な問題もあるのでしょうが、どうせメイクで素顔は分からないんだし、二代目ポール、二代目ジーンを立てて後30年世界中にKISSのショウを魅せ続けて欲しいと思いますよ(笑)。
最後に個人的なおすすめアルバムを。
「ALIVE Ⅱ」(1978)、「ROCK AND ROLL OVER」(1976)、「ASYLUM」(1985)。
アーティスト名やアルバム名をアルファベットで表記している理由は、Amazonなどで作品を検索する時、アルファベットで入力した方が輸入盤もくまなく検索出来るからです。
一方で、バンドのメンバー等を片仮名で表記した理由は、その方がメンバーの名前を覚えて貰えるかな?という、私個人の判断です。