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乙女ゲー異世界転生者(♂)は悪役令嬢を救いたい   その二百二

 竜二が作った良い空気の中、次に渡したのは深雪。


「自分も使いやすいのを選んでおいた。これで勉学に励むと良い」


 そう言って翡翠が渡された箱の中には、高級そうなシャーペンとボールペンの二本セット。


 勉強に関する物というチョイスはさすが生徒会長……なのだが、素人目にもわかるほどの高級品で明らかに学生の誕生日プレゼントで送るレベルを超えてしまっている。……いやまあ、白桜学院ならこれぐらいが普通……なのかもしれない。


 少々と言うかだいぶ高いプレゼントではあったものの、それに優花同様若干引いていそうなのは苦笑いしている花恋と真央だけ。後のメンバーはやっぱりそれほど気にした様子は無いので、流れ自体はまだ悪くはない。


 オススメのBL本を渡すつもりらしい花恋のプレゼントは皆の前で(特に真央の前で)開けさせるわけにはいかないので論外、高い物の後には出しづらいらしく真央もプレゼントを渡すのを躊躇する中、次にプレゼントを渡したのは凛香さん。


「どうぞ。『一応』お世話になったということで、これをさしあげますわ」


 『一応』なんて念押ししたのは、誰かにプレゼントを渡すことに慣れていない凛香さんの照れ隠しだろう。


「お、おう……」


 普段割ときつく当たられることが多い凛香からのプレゼントに戸惑いつつも翡翠がもらったプレゼントの箱は真四角で厚みも無い。あの箱なら中身は腕時計でもシャーペンとかでもなさそうなので、少なくともかぶってはいないはずだ。


 ……何を渡したんだろ。


 プレゼント慣れしてないだろう凛香さんが、初めて異性の友人に渡すだろう誕生日プレゼント。

 今回の翡翠の誕生日会参加メンバーである意味最も不安だったが、翡翠が箱の蓋を開けてみると中に入っていたのは…………。


「ハンカチか。あ、ありがとう、虚空院」


 凛香さんが翡翠に渡したプレゼントは意外にもプレゼントとして無難に思えるハンカチだった。


 まさか凛香さんからプレゼントをもらえるとは思っていなかったのか戸惑い気味に礼を言う翡翠に凛香さんがぷいとそっぽを向く。


 たぶん照れているんだろう……とても可愛い。


 凛香さんがプレゼントを渡しあと参加者で翡翠にプレゼントを渡していないのは、先に渡してしまった優花を除いて真央と楓と花恋、あとはこの場に居ない四五郎さんになった。


 四五郎のプレゼントは優花と竜二と四五郎で選んだ服なのは確定。花恋からのプレゼントもBL本で確定し、そのどちらも今渡せないとなると、残るは真央と楓の二人なのだが……。


「あ、あはは……」

「…………」

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