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084 放浪編3 共同戦線

 僕たちがアノイ要塞に到着してからというもの、僕は毎日事務所に入り浸っていた。

神澤プロモーション関係者で大艦隊(クラン)格納庫を融通してもらったので、自宅から徒歩2分で事務所に来れるという便利な立地だったからだ。

緊急出動があった場合に事務所の地下から格納庫に行った方が速いという理由もあるけどね。

メンバーもちょくちょく顔を出すので楽しいのだ。

僕はずっとぼっちだったから、人と触れ合いたいという悲しい理由もあるが……。

ちなみに自らぼっちを好む美優(みゆ)は呼ばないと来ない。

ご飯も食べないから積極的に呼んでいるぐらいだ。


 まあ、そんな毎日を退屈に過ごしている事務所に、サポートAIの有機端末である愛さんが住み込み始めた。

僕は様々な事を質問して退屈しのぎをしている。


「愛さん、どうして僕たちと帝国の人達は直接会話が出来るの?」


「実は直接会話はしていません。ナノマシンをインストールしているため、そのサポートで翻訳され会話しているように見えているだけです。

翻訳により帝国人には地球人が帝国標準語を話しているように聞こえます。

また帝国人が話した帝国標準語は地球人には地球語としてナノマシンにより翻訳され聞こえます」


「地球語って。僕たちは日本人だから日本語だよね? もしかしてアメリカ人なら英語になっているの?」


 微妙なニュアンスの翻訳は時々変になるんだな。


「その通りです。我々帝国が地球人と接触してから200年以上が経っています。

その間に地球の主要言語は翻訳可能になっています。

ちなみに私はいま日本語を話しています」


「そういえば、先日の供述調書は日本語だったよ?

あれも翻訳されて見えているの?」


 先日、NPOを撃退した時に使ったサンダース司令が用意した供述調書のことだ。


「あれは日本語の書類です。

書類に別の内容を映すと欺瞞行為が可能なので、証拠物として通用しなくなりますから」


「ふーん。そうなんだ」


 愛さんは、このような当たり障りの無いことは余すところ無く教えてくれる。

だが、ちょっと政治的な話になるとこうなる。


「帝国って、どのぐらいの戦力を持っているの?」


「それは禁則事項になっており、お答え出来ません」


 戦力といった軍事的な質問は駄目と。


「じゃあ帝国って、どのぐらいの領土を持っているの?」


「それは禁則事項になっており、お答え出来ません」


 領土も軍事的な質問になるのか?

単純に帝国の地理的な話のつもりだったんだけど、意外と戦いの多い世界なのかな?


「そうなんだ。悪かったね。また変なことを聞くかもしれないから許してね」


「問題ありません。答えられないだけですので」


 答えられない事は答えられない。

最近このレッドラインがどこにあるのかを探るのが楽しくなっている僕だった。



「帝国って帝政なんだよね? 皇帝が存在するってことでいいの?」


「はい、皇帝陛下があらせられます」


 まあ、これぐらいの居る居ないは常識の範疇だからな。


「すると皇位の継承とか面倒なことにならないの?」


「それは禁則事項になっており、お答え出来ません」


 駄目か。


「じゃあ皇位継承権を持っている皇子っているんでしょ?」


「はい、皇位継承権を持つ皇子がいらっしゃいます」


 これならいいのか。


「何人いるんだい?」


「最近1人増えて16人いらっしゃいます」


「ふーん。世継ぎが生まれたんだ」


「いいえ、皇位継承の権利者が最近現れたということです」


 なんだそれ?

生まれたのではなく権利者が現れるとは?


「皇位継承の権利って何をどうやって得られるの?」


「それは禁則事項になっており、お答え出来ません」


 その権利の詳細は教えてくれないか。


「じゃあ、ステーション行政府のプリンスって皇子なの?」


「それは禁則事項になっており、お答え出来ません」


「ふーん」


 あらら。それって、認めてるようなもんだぞ。

「いいえ」という答えなら禁則事項にならないからね。

まあまあ突っ込んだ話が聞けたからいいけど。



◇  ◇  ◇  ◇  ◆



 先日、コマンダー・サンダースより呼び出された社長と僕は、サンダース司令から要請を受けた。

それはリアル・プレイを一緒に戦ってくれる人達を集めて欲しいとのことだった。

神澤社長が2303人の地球人――自称自治会257人は含まず――に参加の有無を確認し、参加希望者はアノイ行政府に集まるようにと案内をした。

自称自治会? 知らんがな。

参加表明は1410人。個人参加の傭兵の人達が585人とリアル・プレイ経験者が76艦隊413名、ヴァーチャル・プレイ組の108艦隊412名だった。

個人参加より艦隊参加の方がハードルが低かったのだろう。

後で聞いたらRP組を6人艦隊と5人艦隊、VP組を5人艦隊と3人艦隊に再編してまとめたんだそうだ。

ちなみにブラッシュリップス関係者で参加するのは社長と僕とSFO行政府(帝国)に借金のある綾姫(あやめ)の3人だ。

RP経験者だが、3人艦隊ということにしてもらっている。

まあどうせ配属は傭兵チームなんだけどね。

そのアノイ行政府での説明会が今日だった。

僕たち3人はアノイ行政府へと向かった。


 行政府に着くと大会議室に通された。

皆、思い思いに――主に艦隊単位で――(まと)まって所在なげに立っている。

僕らもその中に紛れる。

知り合いと言えるのは一緒に戦ったことのある傭兵さんぐらいしかいない。

隻腕のタカヲ氏は目立つからすぐにわかった。


 大会議室の入り口が騒がしくなる。

何事かと皆が一斉に入り口を睨む。

無駄に騒がしい連中が入り口で揉めている。

どうやら参加表明をしていない連中がゴネているらしい。

よく見ると、あの自称自治会の連中だ。


「俺達を呼びつけてなんだって言うんだ!」


 いや、呼んでないって。

参加名簿に名前が無かったから入り口で揉めたんだろう?

それにしても佐藤がギャーギャー喚いて煩い。

皆、関わり合いにならずに無視することに決めたようだ。


「皆さん集まったかな?」


 正面の演壇にコマンダー・サンダースと3人の士官が現れた。

おそらく、前回愛さんが説明してくれた3軍の指揮官だろう。


「今日は実戦(リアル・プレイ)で一緒に戦うことになる3軍のトップと皆の顔合わせをしようと思ってな」


 コマンダー・サンダースが全員の顔をゆっくり見廻す。

参加者のざわつきが収まるのを待ち、3軍のトップを紹介する。


「まず向かって左から、カプリース領軍司令のノアだ」


 ノアは猫族。黒髪だからノアールのノアで覚えよう。


「続いて中央が、小領地混成軍のジョンだ」


 ジョンはケモミミだけど何の獣人かよくわからないな。

身元不明のジョン・スミスで覚えよう。


「右が、グラウル領軍司令のハンター」


 ハンターは犬族。猟犬でハンターかな。直接猟犬なんて言ったら怒られるな。


「地球人は小領地混成軍の指揮下に入ってもらう」


 その時バカが叫んだ。


「俺達に獣の下に入れと言うのか!」


 佐藤だ。一瞬で空気が凍る。獣呼ばわりなんて明らかなヘイトだろう。

いったい何を考えているんだ?

なんであんなに上から目線で話せるんだ?



「黙れ佐藤!

お前は不祥事で何の代表にもなれない約束で保釈された身だ。

今から刑に服するか?」


 神澤社長が佐藤を一喝する。お約束の「威圧」スキルを使っている。

佐藤が黙ったところで神澤社長が謝罪する。


「申し訳ありません。あいつは犯罪者で、このような場所にて発言して良いような者ではありません。

侮辱の言葉、地球人として恥ずかしく思い、お詫びいたします」


こやつ(佐藤)のことは俺が良くわかっている。

地球人の謝罪を受け入れよう。

これは地球人による差別発言ではない。

犯罪者の暴走だ。それでいいな」


 コマンダー・サンダースの言葉に3人の領軍司令は頷き謝罪を受け入れた。

佐藤は警備兵に両腕を固められると大会議室から引きずり出されて行った。


「さて、邪魔が入ったが仕切り直そう。

地球人の所属は小領地混成軍だ。その中の地球軍ということになる。

一応ジョンが上官になるが、指揮権は地球軍が独立して持っていると思って貰って構わない。

今後、敵勢力と戦闘になった際に領軍を助成していただきたい。

我々は退席するが、しばらくジョンと今後の事を詰めておいてくれ」


 コマンダー・サンダース、ハンター、しばらく空けてノアが退室した。

わざと距離をとって退室したのがありありと判った。

犬族と猫族が仲が悪いというのは本当のようだ。


「ここからの話は全員でしなくてもいいよね?」


 僕の発言にみんなが同意する。


「いやいや、誰が代表として話すと言うんだ?」


 神澤社長の発言に僕たち全員が神澤社長を指差す。


「俺?」


「うん。全員一致で決まり」


「ったく。しょうがねーな」


 細かいことは神澤社長に任せて僕は事務所に帰った。



◇  ◇  ◇  ◆  ◇



 僕たちは戦場にいた。

アノイ行政府から出動要請があったのだ。

惑星アノイでも次元跳躍門(ゲート)に予兆が確認されると緊急出動が発令される。

ビギニ星系との違いは、次元跳躍門(ゲート)とアノイ要塞の間にはアステロイドベルトの緩衝帯が無いという点だ。

そのため敵艦隊は次元跳躍門(ゲート)を高速で突き抜けて来る。

高速突入しても小惑星や岩塊に衝突する危険が無いからだ。

我々3軍の艦隊も敵艦に衝突されないように展開しないとならない。

それを目的にした質量兵器――岩塊にエンジンを取り付けたようなもの――も撃ち込まれるという。


 次元跳躍門(ゲート)を内包するダイヤ型の正方形を描き、その右下方のラインに猫族のカプリース領軍がアノイ要塞方向に渡って帯状に展開。

同様に左下方のラインに犬族のグラウル領軍がアノイ要塞方向に渡って帯状に展開。

次元跳躍門(ゲート)からアノイ要塞に向かい半分ほどの位置から正面に、地球軍含む小領地混成軍が展開している。

カプリース領軍とグラウル領軍は展開面を90度ずらしている。

敵艦隊を挟んで迎撃する態勢だが、射線がお互いに向き合わないようにしているのだ。

これは射線が向かい合うと、仲の悪い猫族と犬族で撃ち合う危険があるため、敵艦隊を斜め方向から迎撃するような配置にあえてしているという。

小領地混成軍はその撃ち漏らしをアノイ要塞正面で引き受けることになる。


 僕たちは神澤社長、僕、綾姫(あやめ)の3人で艦隊を組んでいる。

艦の諸元は以下。

神澤社長の専用艦は初出だな。


KAMIZAWA(かみざわ)

艦種 ポケット戦艦

艦体 全長800m 重巡洋艦改型 2腕

主機 対消滅反応炉D型(18) 高速推進機B型

兵装 主砲 長砲身35cmレールガン単装1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大)

   副砲 30cm粒子ビーム砲連装2基4門

   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門

   ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2 ミサイル残弾 8

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1

   停滞フィールド(対実体弾バリヤー)C型

電子兵装 電脳B型 対艦レーダーB型 通信機B型 サブ電脳B型

空きエネルギースロット 0

状態 良好


 社長のポケット戦艦は戦艦を小型化したような艦だ。

重巡洋艦より大きく戦艦より小さいという位置付けの艦といったところだろうか。

本来重巡洋艦は500m+αまでなのだが、重巡洋艦の艦体を基本に融合拡張した結果、巡洋戦艦でもなく重巡でもないという特殊な位置づけの艦体となっている。

ポケット戦艦の艦体というものが基本的に存在していない――相手も融合で拡張した艦なら稀にあるかも――ため、艦体は重巡洋艦という扱いになっている。

35cmレールガンは通常なら口径は36cmが一般的なのだが、艦体とのバランスで小型の35cmが選ばれている。

モニター艦みたいにアンバランスな形は美しくないという社長の拘りらしい。

たかが口径1cmの差でも砲身長はかなり異なる。その微妙な所が重要らしい。

SFOの中古市場での流通量も5%以下というレア装備だ。

今回、洗脳(ブレインハック)対策でサブ電脳B型を搭載したため、SFOランカーだった当時の装備から30cm粒子ビーム砲連装1基を降ろしている。

耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型は紗綾(さーや)艦が持っているものと同じ戦艦の装甲を流用した盾だ。

これはなかなか高性能で使い勝手が良く艦隊全てで標準装備にした。


 神澤社長のSFO歴は長く、一時はSFOランカーだったそうだ。

融合による育成で専用艦をかなり強力なものに育て上げている。

そこで稼いだお金でSFOを引退し地球に戻って芸能事務所を設立したらしい。

しばらく芸能事務所に専念していたが、謎の圧力によって地球での活動が難しくなり活路を求めてSFOに戻ったんだそうだ。

そのSFOアイドルも今は地球との連絡が途絶えて難民生活になってしまったため、活動自粛となってしまった。



AKIRA(あきら)

艦種 艦隊旗艦

艦体 全長250m 高速巡洋艦型+α 2腕 次元格納庫S型 (巡洋艦 2 突撃艦 1 ステルス艦 1 艦載機『すてるす』1 外部反応炉 外部兵装 外部電脳 予備部品多数 預かり物 巡5 駆9)

主機 対消滅反応炉G型(15)(+外部反応炉 対消滅D型(18)) 高速推進機C型

補機 熱核反応炉G型(6)

兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装1基1門 通常弾 100(残弾)100(最大) 特殊弾(Gバレット) 20(残弾)20(最大) 特殊弾(浸食弾) 20(残弾)20(最大)

     (外部兵装 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大) 他)

      36cmブラスター単装1基1門

   副砲 40cm粒子ビーム砲単装1基1門

      20cm粒子ビーム砲単装1基1門

   対艦刀 30m対艦刀【不知火】

   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門

   ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2 ミサイル残弾 8

   艦載機用ミサイル D型標準2基×1 最大弾数4×2×1 ミサイル残弾 8

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板(盾S型相当)

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1

   停滞フィールド(対実体弾バリヤー)C型

電子兵装 電脳S型 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型 サブ電脳D型 (外部電脳A型)

空きエネルギースロット 0(5)

状態 良好


『すてるす』

種別 ステルス攻撃機

機体 全長25m

主機 熱核反応炉F型(7) 高速推進機G型

兵装 主砲 15cm粒子ビーム砲連装1基2門

   ミサイル D型標準2基搭載可能

   対艦刀E型 1

防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板

   遮蔽フィールド(隠蔽装置)E型

電子兵装 電脳F型 対艦レーダーF型 通信機F型

空きエネルギースロット 0

状態 良好


 30cm粒子ビーム砲と長い間使用不能だった謎粒子砲を、シューティングドリーム戦の秘密装備である小型遮蔽フィールド2基と40cm粒子ビーム砲に換装するために外している。

これは装備過多による重量増大を危惧したためだったが、後に小型遮蔽フィールドを『すてるす』に戻す際に、使えない謎粒子砲を再搭載する意味がないと外したままになっている。

これは『すてるす』を名前の通りステルス運用したいという事で、僕の専用艦から戻すことになったからだ。

残る小型遮蔽フィールド1基では、僕の専用艦をステルス化することは不可能で、ステルス艦から流用したもう1基も取り外し次元格納庫に収納されてる。

早急にステルス艦に戻してあげないとならない。

本音を言えば僕の専用艦用に中型用遮蔽フィールドが欲しいところだ。

中型用遮蔽フィールドはなかなか貴重でまだ手に入れることが出来ていない。


AYAME(あやめ)

艦種 強襲巡洋艦

艦体 全長230m 巡洋艦改型 2腕

主機 熱核反応炉B型(11) 高速推進機C型

兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大)

   副砲 20cm粒子ビーム砲連装2基4門

   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門

   ミサイル発射管 なし

   対艦刀 C型 1

防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1

   停滞フィールド(バリヤー)D型

電子兵装 電脳D型 対艦レーダーD型 通信機D型

空きエネルギースロット 0

状態 良好


 せっかく遠征で強化装備を手に入れられたのに、SFO行政府への借金のためにRPエントリーを外せなかった。

RPエントリーをしている者は大規模攻勢対策の待機命令で融合禁止となったため強化がなかなか出来ていなかった。

しかし難民となって出撃する機会がなかったので、この際だと融合を実施、艦体の拡張と共に強化をはかった。

巡洋艦の装備が潤沢にあったので、その艦体の一部を流用、高速化のため熱拡反応炉B型と高速推進機C型を拡張空間を利用して換装している。

さらに15cm粒子ビーム砲を20cm粒子ビーム砲に拡張、武装の強化がはかられている。

弱かった電子兵装もレベルアップしている。対艦刀とレーザーは使用時にエネルギーが切り替えられる仕様となっている。



 ここで他のメンバーの専用艦も強化されているので諸元を紹介しておこう。

RPには参加していないんだけどね。


NAHO(なほ)

艦種 大戦艦

艦体 全長2000m 戦艦型 2腕

主機 対消滅反応炉G型(15) 高速推進機A型

兵装 主砲 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大)

   副砲 40cm粒子ビーム砲単装2基2門

   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門

   ミサイル発射管 なし

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1

   停滞フィールド(バリヤー)D型

電子兵装 電脳C型 対艦レーダーB型(射撃補正装置付き) 通信機D型 

空きエネルギースロット 0

状態 良好


 ボルド星系で手に入れた2km級戦艦と融合したが、艦体の破損部分が大きく全長的には菜穂(なほ)艦の分が補填された形になった。

主機は対消滅反応炉G型、高速推進機もA型に換装、武装も40cmレールガンと40cm粒子ビーム砲を装備し戦艦としての兵装を丸々引き継いだ形になっている。

元の特徴は射撃補正装置のみであり狙撃艦から大戦艦へと変貌した。

長距離射撃と絶大な防御力を誇り、今までの狙撃任務から前衛に出ての打撃戦まで熟せるオールラウンダーに変貌した。



SAYA(さーや)

艦種 防宙戦艦

艦体 全長1200m 戦艦型 16腕(簡易型)

主機 熱核反応炉A型(12) 高速推進機B型

補機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型

兵装 主砲 長砲身36cmレールガン1基1門 通常弾 80(残弾)80(最大)

      40cm粒子ビーム砲連装1基2門

   副砲 15cm粒子ビーム砲連装2基4門

   対宙砲 10cmレーザー連装8基16門

   ミサイル発射管 F型防宙8基8門 最大弾数20×8 ミサイル残弾 160

防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板(盾B型相当)

   ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 16

   停滞フィールド(バリヤー)C型

電子兵装 電脳E型 対艦レーダーB型(射撃補正装置付き) 通信機E型

空きエネルギースロット 0

状態 良好


 防御特化のために複数の腕に盾を装備した防宙仕様の戦艦。

高機動で盾を合わせてレールガンの弾をいなす。

戦艦の打撃力も備え攻撃力も上がった。



MIYU(みゆ)

艦種 軽空母

艦体 全長310m 輸送艦改型 2腕 拡張格納庫 (艦載機『攻撃機』 6)

主機 熱核反応炉C型(10) 高速推進機D型

兵装 主砲 なし

   副砲 近接戦用散弾投射機 4 残弾20×4

   対宙砲 10cmレーザー単装16基16門

   ミサイル発射管 F型防宙4基4門 最大弾数20×4 ミサイル残弾 80

   艦載機用ミサイル D型標準2基×6 最大弾数4×2×6 ミサイル残弾 48

防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板

   耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 2

   停滞フィールド(バリヤー)D型

   ビームリフレクター(任意)

電子兵装 電脳D型 対艦レーダーD型 通信機D型 サブ電脳D型

空きエネルギースロット 0

状態 良好


『艦載機』

種別 攻撃機

機体 全長20m

主機 熱核反応炉H型(5) 高速推進機H型

兵装 対宙砲 10cmレーザー連装1基2門

   ミサイル D型標準2基搭載可能

防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板

電子兵装 電脳G型 対艦レーダーG型 通信機G型

空きエネルギースロット 0

状態 良


 艦載機を増量するために全長が拡張されている。(4機→280m、6機→310m)

また重量増加のため反応炉と推進機が高性能のものに換装されている。

このため余剰空間が出来、多少の補給物資を搭載出来るようになった。

ビームリフレクターはビームを反射するぞ!



◇  ◇  ◇  ◆  ◆



 小領地混成軍司令のジョンさんと神澤社長の話し合いで僕たち地球軍の方針を決めた。

地球軍は艦隊単位での防衛戦ということになった。

生き残ることを前提に出来るだけ敵艦を撃破する。

ジョンさんもそれでいいということだ。


「撃ち漏らしても、後ろにアノイ要塞があるので問題ありません」


 ジョンさんはそう言っていた。

要塞というぐらいでアノイ要塞は地球にあったステーションより武装が多いらしい。

本気の斉射の時は、小領地混成軍と地球軍は射線を()けるために、エリア外への緊急回避が必要になるという注意を受けた。


 社長との事前の打ち合わせで、僕は外部兵装と特殊弾の使用、無人艦の運用を秘匿しようということになった。

これはビギニ星系でも起きた面倒事を回避したいということからであった。

まあ、命の危険がある場合は、その限りじゃないんだけどね。


「僕たちは命を大事にで行っていいんだよね?」


「ああ、そうだ。鹵獲も考えなくていい。撃墜しろ」


「僕たち3艦の艦隊指揮は、社長に任せるよ。

綾姫(あやめ)も無理しないでね。借金なんて焦らず開き直ればいいんだから」


「おう」「うん。わかった」


「よし、晶羅(あきら)は情報収集を始めろ。

綾姫(あやめ)はアキラ艦の護衛を任せる。

俺は長距離射撃で敵艦を撃つ。

晶羅(あきら)はその後中距離の敵艦をビームで撃墜しろ」


「「了解」」


 僕は戦術兵器統合制御システムを機動する。

データリンクの対象は地球軍全艦。通信網も一括して制御する。

これも外部電脳があるおかげだ。

更にデータリンクを小領地混成軍とカプリース領軍グラウル領軍の3軍の指揮艦艇にもこっそり繋ぐ。

戦場の全体把握は生き残るために必須だ。


「さてアノイ星系の敵はどんな奴らなんだろう」


 その時、アノイ管制塔から緊急通信が入った。


『佐藤が軟禁状態から逃げた!

奴は専用艦に乗って戦場に出た。

気をつけろ!』


 僕はアノイ要塞にもデータリンクを繋げ、監視情報を引っ張る。

後方から佐藤の専用艦が接近して来ている。

光学観測機器を向ける。

見たことのある艦だ。

僕は佐藤艦を厳重監視対象に指定し、各種レーダー各種観測機器を向けた。

その時、信じられない光景を見た。


『拙い! 全艦回避!

佐藤艦がレールガンを発射した!

PKだ! 回避! 回避!』


 僕は地球艦隊全艦に警告を発する。

佐藤艦の目標は……。


「社長! ()けて!!」


 佐藤艦のレールガンが神澤艦に吸い込まれるように当たる。

大型艦ゆえに動き出しが遅いのだ。


「社長ーーーーーーー!!」


 佐藤艦はあの雷鳴艦隊の戦艦だった。

その大口径レールガンが神澤艦に直撃していた。

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