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元モブ、初上陸。いきなりの戦闘?

初めて戦闘シーンを書きます。あたたかい目で見ていただけると幸いです


「ここは………」


 目を開けると見慣れない草原が見え広がっていた。空は曇り一つなく暖かい風が吹き草を揺らす。

 僕は唐突に立ち上がり周り見渡す。草原が広がっていてその他は何も見当たらなかった。

 ゆっくりと手を上げながら違和感がないか確認するためジャンプをする。体がとても軽い。80kgぐらい体重があった気がするのだが。

 そのことはとりあえず置いておこう。確か僕は帰り道転移の書を使って今に至る。しっかりと記憶もある。

 ふと視界に映るアイコンに気がついた。アイコンはVRをしている感覚で押すことができた。


「なぜだ、このアイコンは……僕がやっていたRPG〜転移の始まり〜にほとんどそっくりだぞ」


 アイコンはスライドしながら分裂して6つのアイコンが表示された。ステータス画面、アイテムストレージ、マップ、スキル一覧、ログアウト、そしてゲームにはない押すこともできない謎のアイコン。


「ここは異世界なのかあるいはゲームの中なのか……」


 考えても無駄なのはわかっている。答えが出ないことも。

 説明書はなかったがアイコンがゲームと同じこともあり、なんとなくだが操作には不便しない気がしていた。

 とりあえずここを動くか、お腹すいたしな。そう僕は昼食を食べてない。

 マップアイコンを押し近くの建物を探す。どこまでの範囲のマップなのかも検討もつかないが表示内容はゲーム通りだった。建物は黄色、人の通常は黒で自身に敵意を向けている、向きそうあるいは自身に関係なく戦闘態勢に入っている場合には赤色、モンスターは緑と単純である。ちなみに戦闘態勢であっても正当防衛側は黒で表示される。マップスキルのレベルによって表示される内容は増えるが僕はもちろん初期レベルである。世界ランク1位がカンストしてないの?なんて思うかもしれないがそこの君は戦闘スキル、魔法スキルやマップスキルなどいろいろあるがもし僕の立場ならマップスキルにポイントをふるのか?僕は迷わず戦闘スキルと魔法スキルにふったぞ。つまりそういうことだ。マップスキルを上げてるやつなんてトップランカー1人もいなかったぞ。カンストしてやっと距離が出るかな。

 対人戦の場合はマップではなく空間把握能力を使った方が早いしいちいちマップコマンド押して敵の位置を確認してたら確実にやられるからな。マップは素材や宝箱用みたいなところがあった。

 でもそれが仇となったな……こんなこと起きるの誰が予測できるんだ。てか範囲がわからないの致命的だよな。ここから南南東に黄色があるので向かえばいいのはわかるけど何メール、何キロ歩けばいいのやら……いきなり無理ゲー?なんて思いつつ南南東に歩き出した。





 歩きながらステータス画面を閲覧するとHP、MPの各値は????であり、その値が光っている。これはカンストを意味する。つまり限界値だ。もしかするとこの世界にはHP、MPという概念がないのかもしれない。

 ストレージを開くとアイテム一覧が表示された。アイテムは紛失していてストレージ内は鉄の剣一本しか入ってなかったのでとりあえず鉄の剣をだしてみる。


「ぼろいな……まじかよ……あっ」


 僕の手に握っていた鉄の剣は手から離れ宙を舞う。僕の手から離れた鉄の剣は地面にあった石にぶつかりシャンという音とともにあっさりと壊れてしまった。

 最後のアイテムまで壊しやがって、僕を転移させたやつ絶対ゆるさねぇー。最後のアイテム壊したのは僕だけどさ……

 そんな感じで5分ほど歩くとマップに16の人影がうつった。場所は草木が生い茂る森で黒が6つ、赤色が10つである。


「まさか……襲われてる」


 そう思う前に体は動いていた。まさに光の速度で走る。到着までほんのコンマ数秒であった。


「大丈夫ですか?」


 って大丈夫なわけないよな4人は命に関わる重症ではないが出血がひどい。そのままでは危ない。ガッチリとした鉄の武装している感じからおそらく兵士で後ろの馬車を護衛しているみたいだ。


「下がってください、助太刀します」

「き、君は……」


 いきなり現れた僕に兵士は状況がわからないようだ。しかし兵士に説明している暇はない。相手の人数を視界で確認する。

 正面の武装をしている9人は軽装なこととマップの赤色表示から盗賊みたいだ。あと言葉が通じてよかった。後ろの木にもう1人いるがとりあえず気づいてないふりをしておく。

 さて、早速だがこの世界での僕の強さを確認するとするか。


「君たち、運が悪いな、僕の実験に付き合ってくれ」


 そう言い、僕はストレージから鉄の剣を取り出すはずだった。


「あれ?鉄の剣は…………あっ、ちょっとタンマ」

「「「「?」」」」


 兵士の目は希望から絶望へと変わる。僕がしたことだが少しは兵士に同感するのであった。敵の盗賊すら唖然としている。


「待ってくれ、兵士諸君、5秒だけ耐えてくれ」

「派手な登場しただけで脅かしやがって、さっさと片付けて撤収するぞ」


 兵士はそれしか打開策がないことから文句を言わずに従ってくれた。それほど追い詰められている証拠でもあった。

 兵士と盗賊の戦いが目の前で起こっている。どうしよ何で戦おう………

 後ろから人の気配を感じ振り返る。


「こんにちは、冒険者様」

「あなたは……」


 そこにはドレスを着た女の子がいた。エメラルド色の瞳にしっとりとした金髪が腰まで伸びていてスベスベでなに一つ抵抗がなさそうな肌に戦闘中ながらそしてその美貌に目を奪われてしまった。


「焦らないでください、きっと大丈夫ですから」

「姫様、馬車から出てきてはなりません」


 兵士は慌てて叫んでいるがこんな状況でも落ち着いて冷静で歳はわからないが若くしてどんな時でも堂々と胸を張って先導する。姫の中の姫なんて思った。


「ふふ、バカな奴め」


 盗賊は弓矢を姫様に向かって射てきた。がしかし姫様にはかすり傷一つつかなかった。なぜなら僕がで真っ二つに斬って捨てたからだ。ちなみに剣は兵士から貸してもらった。


「そろそろ反撃返しといこうか」


 盗賊は弓矢を真っ二つにしたことからか少し怯んだが、構わず襲いかかってきた。

 盗賊はジャンプして剣を上から大振りで振り下ろす。僕はその隙を逃さず後ろに回り込み剣で峰打ちをした。


「まずは一人、さっさっとかかってこいよ」

「一人倒したぐらいで調子に乗りやがって」


 弓矢をまた放ってきた。


「学習能力がないのか」


 剣で真っ二つに斬って捨てた。


「なんだこれは……煙か……いや粉か」


 弓の矢の中には何かの粉が入っていて目の前が真っ白になった。二人の盗賊が短剣での追い打ちをかけてきたが僕は空間把握能力で少し体をそらして避けるだけで二人の盗賊はぶつかり意識をなくした。つかさず落ちていた石を高速で投げ2人の弓使いも無力化する。


「くそ、なんだよあいつ。こんな奴がいるなんて聞いてないぞ」

「これで半分か。次はどいつだ」


 盗賊は一歩また一歩と下がる。盗賊同士でお前がイケイケ状態に陥っている。

 すると後ろの木で隠れて見ていたやつは両手をポケットに手を突っ込み堂々と森の暗闇から出てきた。


「あれは……影魔法(かげまほう)


 と姫様が叫んだか、あれは僕がしてたRPGゲームの魔法職レベル1で取得できて取得したプレイヤー自身を嫌がらせする使えない魔法じゃねぇか。

 確か一度は入った影から10分でてこられないとかだった気がするかつ移動もできず真っ暗でなにもなく退屈みたいだ。てかこの世界は魔法があるのか僕も使えるかな。うん、使えたらいいな。


「お前たちでは相手にすらならんな」

「おっお頭やってくだせい」


 ボスの登場かやけにはやかったな。普通は最後の盗賊まで倒してでてくるとかじゃないのかな。しかし盗賊の指揮が上がったのも事実だ。


「魔法を使えるものがどうして盗賊なんかやっていますの、もっといい未来があったはずではなくて」

「そんなくだらない退屈で決められた未来なんて嫌なのさ。」


 姫様はまるで経験したことがあるように尋ねた。

なんの会話がわからなかったがあとあと姫様に聞いたら教えてくれるだろう。多分……


「話はこれくらいにしようか、幻人(ドッペルゲンガー)


 ふと隣を見ると僕とそっくりの人物がいた。偽僕が変なダンスを始めた。おい、そんなこと僕はしないぞ。

 初めてみる魔法だ。僕がしてたゲームにない魔法もあるわけか


「ふっこれでお前は24時間後に死だ、せいぜい今からの24時間無駄なく過せよ」


 盗賊のボスは片手で顔を覆い笑い始めた。あのボスも同様にバカだ。魔法の効果を敵に言ってどうするんだよ。

 僕は剣でその僕そっくり人物を斬った。その途端それは跡形もなく消滅した。


「なんだ………なんなんだ、その剣は……」

「兵士の剣だけど……ちがうの?」


 姫様側、盗賊側の両方との唾を飲み込んだ気がした。


「そして僕はただの冒険者だ」


 そう答えることにした。

 あっそうそう、言い忘れてたけど残りの盗賊をあっけなく降参しました。

読んでいただきありがとうございます。

転移したやつに怒こっているという表現は転移させられたことではなく、血の滲むよう努力の末に集めたアイテム全てがなくなっていたことに対して怒こっています。

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