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番外編 第18代勇者の英雄譚ダイジェスト・上

お待たせしました☆

安心してください。まだエタりませんよ☆

この作品はノンフィクションであり、実際の人物、団体等が出てきますが苦情等は受け付けません。

また、著者自身が同行して作成したため著者の意見感想等が含まれます。


第一章 勇者の旅立ち


トンブータン歴5907年

第18代勇者タミコが召喚された年である。


「え……なに、なんなの?ここはどこなの!?」


召喚された当初彼女は酷く狼狽えていた。

しかし、女王からの説明を受ける頃には落ち着きを取り戻していたようだ。

勇者タミコ(以降タミコ)は、召喚され説明を受けるや即座に魔王討伐の旅に出た。


早いよ!追いかける身にもなって欲しい。


タミコは、まるで最初から知っていたかのように迷い無く冒険者ギルドに向かった。

そして、冒険者ギルドに偶然居合わせた当時最高の冒険者と言われていた【ギルバート=ゲオルグ】と最高峰の大魔導師【ライト=マリウス】の2名と、魔王討伐の旅の同行を依頼した。

因みに両方優れた容姿をしている。

彼らは国から莫大な報酬が支払われることで同行を了承。

二人の仲間の加入により戦力を補充した一行はまず、タミコの戦闘能力の強化のために魔物の討伐を行うことにしたようだ。

街を出て平原へと向かう道すがら一行は談笑している。

ずいぶんと打ち解けたようだ。

彼らは気難しいことで有名なのだが、タミコは最初から知っているかのように二人の好む方向性の会話を行っている。

そんなこんなで平原に到着したようだ。


「ここで魔物と戦うんですね。」


「ああ。そうだ。」


「お!タミコさんは運が良いですね。あそこに魔物が何体もいますよ。」


ライトが指さす方を見るとそこにはビッグラットと呼ばれる鼠型の魔物が十数体で群れていた。


「ビッグラットか。最初の相手としては大して強くないし妥当だな。」


「ええ。毒がある訳でもないですし。練習には丁度いいでしょう。僕たちもサポートしますから、とりあえずやってみてください。」


「う、うん。やってみるよ。……やぁあああ!」


二人に促されるまま武器を構えたタミコは魔物へと駆け出す。


「やあっ!とおっ!」


タミコのステータスは非常に優れているようで、彼女に向かう魔物を次々に切り捨てていった。

同行した二人の方も流石と言うべきか、危なげなく魔物を対処していく。

順調に魔物を倒していく一行。

魔物は数分もかからず全滅した。

その時、タミコの背後。倒したはずの魔物が立ち上がりタミコに襲い掛かる。

タミコはそれに気づいていた。

しかし、意識に身体が追いつかなかったのか魔物の攻撃を受けてしまう。


「きゃぁっ!痛ぁ~い!」


イラっとくる声を上げながらギルバートの方に倒れ込む。


「大丈夫かタミコ!くっライト!敵は任せるぞ!」


自身に倒れてくるタミコを受け止めながらギルバートが叫ぶ。


「任せてください。ギルはタミコさんをお願いします!」


言い終わるのと同時に魔物に炎の魔法が放たれる。

一体の魔物に対して放たれるには過剰すぎる凄まじい業火が着弾。

余りの火力に魔物は一瞬で消し炭と化した。


いや、本当に過剰火力でしたよ。魔物に見つからないように草陰に隠れていた私に火の粉と言うには大きすぎる火の玉が弾けて飛んでくる程度には……

ライトはタミコに良いところを魅せようとしたのでしょうが、やりすぎです。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


第3章第2節 荒れ果てた街の支配者


ここはノーバディ領。

荒れ果て痩せ細った不毛の大地。

数年前まで領主による行き過ぎた税の搾取、圧制により領内の街々が餓え領民の心は荒み、一部ではならず者達の蔓延るスラムが形成されていた。

現在は、ならず者たちの代表が立ち上げた自治組織が領主の干渉すら受け付けないほどに強大になったことで逆に領主に要求を通せるようになり、今まで不当に取り立てられていた税などが適切なレベルに下がったことで余裕が生まれ活気が出つつあるようだ。

今回、勇者一行が訪れたのはその自治組織の本部が有り領主も住まう街。

街の名をライリューゲという。


「ここがライリューゲか。思ったより賑やかじゃないか。もっと荒れてるかと思ってたんだがな。」


「いったい何年前の話ですか?今は結構栄えてるそうですよ。」


ギルバートとライトが街の感想を述べる。


「なあ、タミコ。ここに来た目的なんだが、勧誘ってことで良いんだよな?」


「うん。そうだよ。ここの代表さんに仲間になって貰うために来たんだよ。来る途中でも凄く強い人だって話を聞いたし、魔王を倒すためには絶対に必要だと思うんだ。」


「強いかどうかはともかく、一組織の代表がそんなに簡単に付いて来てくれますかね?自治組織の代表なんですよ?この街を離れるとは思えませんが……」


「そ、そこは大丈夫だよ。うん。こんなこともあろうかと、女王様から良い物預かってきたからね。多分受けてくれる筈だよ。」


「良い物?」


「うん。」


「気になるな……ちょっと見せてくれよ。」


「駄目だよー。交渉の時に出すからそれまでのお楽しみだよ。」


「僕も気になりますね。」


「じゃあ、早く代表さんと会わないとね。あそこにそれっぽい雰囲気の人が居るから、連れてってもらおうよ。」


「そうですね。」


「ああ、そうするか。」


「よーし。すみませーん!ちょっといいですかー?」


自治組織の構成員に話をしたところ以外にもすんなりと話が通り、勇者一行は自治組織の本部の応接室に通された。

応接室に通されてから数分後ガチャリとドアが開き、黒髪で若々しい男性が入室してきた。

まるで鷹のような力強い切れ長の目が少々近づき難い雰囲気を醸し出しているが、その鋭い雰囲気と美丈夫と言うべき優れた容姿から感じるカリスマとでも言うべきものが彼を組織の長だと物語っていた。


「王都から遠路遥々こんな街へようこそ。知ってると思うが一応名乗っておくよ。俺の名前はソウだ。堅苦しい挨拶は要らないから、要件から聴こうか?」


「は、はい!えーと、今私たちは魔王を倒すための旅をしているんです!」


「ああ、知っている。それで?」


「その、つまりですね……あなたに私たちの旅に同行して魔王を倒すのを手伝って欲しいんです!」


促されるままに要件を述べたタミコに対して、ソウ氏は無言で立ち上がり窓の前までゆっくりと移動した。


「なるほど……まあ、予想はしていた。パッと見ただけで分かる。お前たちは弱い。」

「この先、魔王と戦おうと考えたら戦力を拡充しなければならないだろう。だから、自分で言うのもなんだが……強い力を持っている俺を仲間にしようと考えたのだろう?」

「自分たちで勝てないなら勝てる奴を連れて行けば良い。そう考えるのは当然のことだ。誰でもそうするだろうな。ああ、分かるぞ。」


ソウ氏は窓の外を眺めながら理解を示す。

そしてタミコ達の方へ振り返り、言った。


「だが、断る。」

まだまだ続くよ☆

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