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3枚目
遭難3枚目
月に寄りかかり休んでいた兎が、慌てたように月を背負い駆け出していき、しばらく後、四足歩行の太陽がのろのろと天辺にたどり着く頃、小高い丘の頂きへとたどり着いた。
左には谷を隔てて山が1つ、右には3つの谷と山が、正面には下りの坂道と巨木の林がある。
この山脈にはめぼしい物もない、谷の方を探す事にしよう。
どうやらこの山々は円筒状をしているらしい、中央を離れると緩い坂道が続き急勾配へ変わり断崖絶壁へつながる、中央から離れないよう進む。
巨木の真横を通った。
巨木の根元には巨木より一回り程大きい穴があり、中は液体のようなもので満たされているように見えた。
滑り落ちたら二度と出ることは出来ないだろう、巨木は避けて通る事にした。