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崩壊世界  作者: 白兎 龍
悲しみの御手
2/10

2枚目



 遭難2枚目


 夜に行動するのは危険、しかし動かざるを得ない。


 幸いなことに月明かりが大地を青白く染めている。

 特に迷うような地形でもない。


 崖から離れ、緩やかな坂道を登っていこうと思う。



 想定以上に長い道。

 見渡す限りの荒野には所々に巨大な白い木が生えている。


 枝も葉もない棒のようなもの、それが遠近感を狂わせているらしい。

 月明かりを遮る木の影、通過するのに要した時間は体感3分。

 登頂は明日の朝までかかるかもしれない。



 

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