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相棒、アルシトーバ!

俺は崖から落っこちてしまい、海で魚を狩って2週間もの間生活していたがデカブツの魔物が襲来して俺は見事に勝った。そして槍を収納しようとした時…槍が喋った。


「もしかして…今話しかけたのはお前か?」

俺はそう言って槍に尋ねた。

『お?どうやら聞こえたみたいだな。そうだ。俺が話しかけたんだよ。』

槍は喋り、俺に話しかけたことを認めた。

「お前は一体…?何なんだ?」

俺がそう聞くと槍は待っていたかのように…

『よくぞ聞いてくれた!』

そう言って槍が大胆に自己紹介をし始めた。


『俺の名はアルシトーバ。絶対王者の証よ!』

絶対王者って…嘘くせえ…

『で相棒。このまま海で人生過ごしたいのか?』

相棒って…俺のことか?

「海で過ごすだと?それはどういう意味だ?」

俺が気になったのはそこだ。いずれは泳いでいれば解決するはず…

『この地帯は最悪の地帯だ。今まで相棒が殺した魚は魔の三角形に住む魔物…』

「魔の三角形?」

たしか地球でもそんなところ聞いたことあるな…

『魔の三角形ってのは海の中でもっとも魔物が生息している場所だ。その魔物達のせいでここを通った船は沈没してしまう…なんて伝説がありやがる。それほど危険な場所なんだよ。だからその分魔物の経験値は高いし、魚ですらも経験値も得ることができる。』

道理でな…経験値がバカみたいに高い訳だ。

『しかし、魔の三角形にはもう一つ特徴がある。それは魔の三角形に一度入ったら幻術を解くまで二度と出られない…』

「なんだと…?」

俺は思わずそう呟いた。

『しかし俺の声を聞ける以上は安心しろ。このまま相棒が死んで海の中に沈むのはイヤだし幻術を解いてやるよ。』

アルシトーバはそう言って俺にかけられていた幻術を解いた。

「おぉ…すげー…」

幻術を解くと島が見え、周りもはっきりと見えるようになった。

『俺は槍だがこんな事も出来る。さ、行こうぜ!』

俺は近くの島に向かって泳ぎ、到着した。


「久しぶりの陸だ!懐かし過ぎる…!」

何しろ二週間ぶりの陸だし、俺はハイテンションになっていた。

『相棒…喜んでいるところ悪いが…囲まれているぜ。』

アルシトーバはそう言って俺の状況を把握させた。

「…マジで?」

俺がそう呟くと囲んでいた奴らが襲いかかって来た。

「ぬおっ!?」

俺はアルシトーバを持って、振り回し、1人を吹き飛ばした…

「ぐあっ!?」

吹き飛ばすとそいつの正体が明らかになった…角が生えている女性だった。それを見ると囲んでいた奴らも角が生えていることがよくわかった。

『こいつらはオーガだな。魔法こそ使わないが力で物を言わせる最強種族の一つだ。子供でも単体でドラゴンを倒すほどの実力を持つ種族だから通常は1人でいるんだが…オーガの群れを見るのは初めてだ。』

オーガ…日本語だと鬼に相当するな。

「ほう…槍が喋るなんて珍しいじゃないか…」

そう言って俺達の前に現れたのは胸がデカく、いかにも姐さんキャラの女オーガだった。

「…小僧。どうだ?俺と勝負してお前が負けたらその槍を俺に寄越せ。」

などといきなりそんなことを言われた…

『相棒、相手にすんな!…って言いたいところだが、厄介なことに全員が俺の声を聞いていることからどうやらここのオーガ達も俺の相棒にふさわしい使い手みたいだ。逃げても無駄だろうな…』

「その通り…俺達は執念で追いかけるからな。」

つまり…選択肢は一つ。

「やるしかねえか…」

俺はそう言って構えた。

『俺も出来る限り協力するぜ…相棒がコロコロ変わるなんてのは嫌だからな!』

アルシトーバはまさに俺の身体の一部となった。

「よっしゃ、これは俺とこいつの一騎打ちだ!邪魔は許さねえぞ!」

オーガリーダーは前に出て、全員にそう言って下がらせた。


「小僧。遺言くらいは聞いてやるよ…」

「遺言?馬鹿言っちゃいけねえな…俺は死ぬどころか負ける予定もねえよ…」

「行くぞ!小僧ぉぉっ!」

そしてオーガリーダーは素手で俺を殴りに行き、俺はそれを避けた。


ドガッ!!


避けた場所がクレーターとなり、オーガリーダーはゆらりとこちらをみる。

「あれを避けるなんて大したものだ…これまでの奴らは大体ガードするか避けきれないかの二つしかなかった…結果、この地面のように陥没して死んだ。どこまでやれるか楽しみだ…ククク…」

オーガリーダーはそう不気味に笑い、俺を見た。

「…」

確かにパワーはやばいがスピードなんかはそんなになさそうだな…それにそのパワー故に一撃で仕留める相手しかいなかったからかガードも甘い。この勝負…どうやってあのパワーを無力化させるかに鍵がかかっている。

『ここまでパワーがあるオーガは初めて見たぜ…世界は広いというが俺もまだまだ井の中にいたという訳だな。』

「そうか。」

俺は軽く頷き、アルシトーバを片手持ちから両手持ちに変える。

『相棒…後は任せた。俺がどうこう言っても戦闘の邪魔にしかならないしな。』


そこから俺とオーガリーダーは無言だった。しかし、それが緊張感のある真剣勝負だと周りにも伝わっている。

ヒュッ!

奴の拳が俺の目の前に現れた。

「…!」

俺は奴の動きを予測してそれを皮一枚でかわした。

そして俺は一瞬の隙を逃さず、腹を斬るように一発入れた。

「ぐっ!」

しかし間一髪、腕でガードしやがった…おいおい。俺の力200以上あるのにガードできるって相当なチートじゃないか。

「ぬおおおおっ!!」

もう片方の手でアルシトーバを掴んで俺ごと持ち上げようとした。

「…っ!!」

しかしそんなことは俺は許さない。俺は身体の重心を低くして抵抗する。

「…!」

奴は諦め、アルシトーバを離して俺の腹に拳を入れにかかった。悔しいがそれが正解だ。頭を狙っても意味はないし、重心を下にする為に足に力を入れているから身体全体を動かすことは出来ない。だからと言って腹だけ動かしても次の攻撃が待っている…そこまで計算した上で奴は俺の腹を目掛けてパンチを放った…

「くそったれ!」

俺は一か八かの大勝負に出た。それはカウンターだ。避けられない以上は攻撃しかない。


ドゴッ!

「…がほっ…ゲホッ…!!」

結果、俺は奴の拳を腹に入れられ吐血した。

奴は全くと言っていいほど無傷で俺の勝利は絶望的かと思われた…

「全く嫌になるぜ…俺の方が有利なのに倒れちまうなんてよ…」

奴はそう言って倒れると俺はどこからともなく力が湧いてきた。

『相棒!スゲーじゃねえか!』

アルシトーバがそう言って俺を褒める。

「一体何があったんだ?」

俺は訳がわからなかった。なんで無傷なのに奴が倒れたのか…

『相棒の放ったフックが奴の後頭部にカスって脳を揺らして脳震盪を起こしたんだよ!』

なるほど脳震盪か…それは凄えな。

「なんにしても俺の勝ちだ!」

俺はそう宣言したが…オーガ達は不満だったらしく…

「姐さんが負けるはずがねえ!」

とブーイングの声が上がった。

「そうだ!姐さんの仇を討つぞ!」

そして一人のオーガがそう言うと…

「じゃあ俺がやる!」

「いや俺だ!」

そしてオーガ達は俺だ俺だと騒ぎ始めた。

『オーガは義理人情に尊いはずなんだがな…脳筋のほうがいいか?』

「だな。」

俺は呆れてアルシトーバを手に取りそれを見るしかなかった。


そして最後にステータスをみた。


名前 シュン=カブラキ

種族 人間

職業 風水師

レベル 3

HP 100/100

MP 0/0

力 274(+189)

守 92(+20)

速 98(+20)

経験値 33156


なんかめちゃくちゃ経験値貰った気がする。それだけあいつが強かったってことか…

名前 シュン=カブラキ

種族 人間

職業 風水師

レベル 3

HP 100/100

MP 0/0

力 274(+189)

守 92(+20)

速 98(+20)

経験値 33156


装備

アルシトーバ 幻術解除、力に+189の効果

竜の首飾り 守と速に+20の効果

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