ep1.人生の転機
ケビン・マーティン、性別は男、年齢は25歳、職業も無ければ、家も無く、裏路地でゴミを漁って生きていた。
そのとき、一枚の新聞が目に入った。
「マウンテン・エクスプローラー・レース?一位には賞金100万ドル!?こ、これは、」
ケビンを見ていた、50代ほどのホームレス仲間が言った。
「マウンテン・エクスプローラー・レースか、一応俺の耳にも入ってるぜ、新大陸が発見されたのは知ってるだろ?その大陸で、宝を探しながら競争をするんだ。1日目に一つ目のゴール、2日目に次のゴールと、順繰りに続いていき、合計一週間、そのうち、の、ゴールへの速さと、見つけたお宝の価値で競い合う。速けりゃいいってわけでもなければ、長く探索すればいいってわけでもねぇレースだ。」
「…ずいぶんと詳しいんだな。」
「逆だぜ、ケビン。知らねぇのはお前くらいだぜ。」
ケビンは、世間に疎かった。
「まぁ、出場すると言うのなら止めはしねぇが、気ぃつけたほうがいい。勘だが、嫌な予感がするんだ。勘だがな。」
ケビンは、出場した。
司会者が、マイクを手に取った。
「えー、1890年、12月17日、マウンテン・エクスプローラー・レース、開始まで残り10分です!出場選手の方は、スタートラインにお立ちください!」
ケビンは、スタートラインに立った。
ケビンは、隣の人を見た。なぜ見たのかはわからないが、人とは気になってしまうものだ。
すると、その人が喋った。
「おたく、あんまし人をジロジロ見るもんじゃあねぇぜ。それともなんだ?俺の顔になんかついてんのか?」
「あ、いや、すまない。こう人が多いのは数十年ぶりなんだ。」
「へぇ、緊張ねぇ。名前だけは聞いておこうか。俺はレジウス・ビージスだ。」
「僕は、ケビン・マーティン。」
「ケビン、か、覚えておこう。さて、そろそろ始まるぜ。」
司会者が腕時計を見た。
「開始10秒前!…9!…8!」
全員に緊張が走る
「…3!…2!…1!…マウンテン・エクスプローラー・レース、スタート!」
全員がいっせいに走り出し、森に直行した。
1日目のゴールは、スタート地点から一番近くにある山の下の休憩場だ。
ケビンは、森の中を探索しながら進んでいく。レジウスを追いながら。
「ケビン、なぜ俺についてくるんだ?」
「君からは運命のような、何だろう、なんと表せばいいかわからないが、とにかく君を追わなくちゃあならないと思ったんだ。」
「おたく、そいつは、ちと違う。まぁ、運命、という言い方は、あながち間違っちゃいないが、正確に言えば引力だ。」
「引力?」
「そう、引力、俺はおそらく、おたくの人生の分岐点何だろう。」
「分岐点、レジウスには、それがあったのか?」
「ああ、俺にもあった。最悪の選択をしたがな。」
レジウスは、地面を掘り、壺や、土器などを見つけていった。
「最悪の選択?」
「チェスとかで言うところの、悪手ってやつだ。分岐点で良い方の選択をすれば、人生を逆転できる。だが、悪手を打てば状況は悪化しちまう。」
「君は、何かを失ったのか?」
「ああ、だが、言うつもりじゃあないぜ?他人にあまりそうゆいことを話すのはな。」
「確かにそうだな。」
二人は、お宝を集めながら進んでいく。




