投稿するとどうなるのか確認 ※タイトル、サブタイトルは編集可と理解
気づけば鬱蒼とした森の中
月明かりの照らす開けた場所で俺は横たわっていた
いつからここにいるのかどうしてここで倒れているのかもわからない
しかしひんやりとした土と鼻先にそよそよと触れる草に心地よさを感じ
このまま起きない事もひとつかもしれないと意識を放り出そうとしたその時
「お?お仲間かァ?」
意識がぼやけてる中誰かに話しかけられる
「あー…」
寝ぼけたように返事をしようと声のする方を向く
森の木々の間には身の丈2メートルは越えた大男
大きな目に大きな口
そして頭頂部には角のような物がある
体色は赤く昔話に出てきた鬼を思わせる
その姿を確認すると一気に意識がクリアになる
「うわッ!」
飛び起きた俺はその鬼との距離を取るためその場から飛び退く
鬼は面食らったように口をあんぐりと開け目をパチパチとさせ
そして不思議そうに首を傾けたと思うと大口を開けゲッゲッゲと笑い出した
「なンだその人間みたいな反応は!」
人間みたいな…?
そう言われて自分の体を見る
長袖長ズボンの衣服は汚れて一部ボロボロにはなっている
両手を顔の前に持ってきたがおおよそ人のそれと変わらないように思える
…が手の甲を見ると真ん中に見慣れないものが埋まっていた
右手の甲に赤い石が埋まっている
何だこれはと自分の体を見回す俺が面白いのか鬼は手を叩きながらゲラゲラ笑っていた
一向にこちらを襲う気配のない鬼は一通り笑い終えたあと「あー…」となにか納得したように頷いた
「さてはお前生れたばかりだな?」
「?」
「それならさっきの反応も仕方ないか!」
とこちらに近づいてくる
とうとう襲いに来るのか?
俺は身構えた
そんな俺を見て歩みを止めた鬼は両手を前に出し手を左右にふる
「おいおい、そう構えるなよ仲間だろォ?」
「仲間?」
反射的に答えてしまう
「違うのかァ?お前…まさか人間かァ!!」
いきなり癇癪を起こした鬼は怒気の混じった声を発した
先程の友好的な鬼はもうおらず体から湯気を出し血走った目で獲物を見ている
その態度にハッとしすかさず立ち上がるが
「ガアァァァァアッ!!」
雄叫びをあげたと同時に鬼は地面を蹴り
拳をこちらにぶつけるために空中で体をひねりながらこちらへ突っ込んでくる!
雄叫びにすくみ上がる体は言うことを聞かず足は動かせそうにない
しかし恐怖から来る防衛本能が咄嗟に両腕を前に出し防御姿勢を取った