ボスの生態と再びの砂漠越え
突然だが、ここでアフィアのボスもとい、ハンター協会のグランドさんを覚えているだろうか。
実は討伐証明をしに、シスの街の協会に入ったところ同じ顔が居たのである。
「おう、お前らか。ほれ、早く装置を渡せ」
知ってる風に俺たちに手を出す。え、同じ人?ワープでもしてんの?
混乱しつつ装置を首輪から外して渡すと、仲間から苦笑が漏れる。
「初めてだとビックリするよね。私たちもガレキの街で会ったとき混乱したもん」
どうやら同じ人らしい。まぁ異世界だしワープとかあるのかもな。
「ほれ、今回は銅貨5枚だ。初日より増えたな」
初日の事を知ってるってことは、やっぱり本人だろうなぁ。
「ワープ装置とかってあんの?」と思わず聞いてみると仲間は皆首を振る。え、無いの?じゃぁこのマフィアのボスはどういった原理?
「誰がマフィアのボスだ。トマトみたいに潰されたいか」
おっと、声に出してたみたいだ。気を付けよう。
「どこのハンター協会でも俺が受け付ける。文句ないよな?」
ええ、ありませんとも!命欲しさに勢いつけて頷いておく。
「用事が終わったなら出ていけ。俺は忙しいんだ」
そのセリフ、前も聞いたな。
あのマフィアのボスはアンドロイドなのか、魔法生物なのか、はたまた実はエイリアンなのかと仲間で盛り上がった。
その日の夢はグランドさんにトマトみたく潰される夢だった。
「だぁ!やっぱり熱い!砂漠ってなんだ、自然は怒ってますじゃなく俺が怒ってます!」
暑いとか熱いとか言ったところで涼しくなるわけじゃないが、言いたいことは言うべきだと俺の心の叫びが口から出る。
「あと二時間ぐらいだし、それにBAの盾のお陰でアタシ達のほうがマシかもね」
なんて、シャルが嫌味だか自慢だかを言ってくる。
ちなみに、『拙者』だの『それがし』だのアホ全開だったので、無理やり直させたらアタシになったらしい。
「エイリアンは一か月前に倒したから、当分は大丈夫じゃないかしら」
とリリアがライフルを覗いて警戒しつつ予想を述べる。
「そうポコポコ沸く分けじゃないのか」
疑問を思って問いただしてみると、ムイムイちゃんが「半年から一年は大丈夫って聞いたことがあるよ」と補足する。そんなに長い期間でないなら、金策も大変そうだ。
「拙いことになった」と何やら深刻な顔をしてカンタがこちらを見る。
「エイリアンが出るのか?それとも体に異変か?」
俺は心配して聞いてみるが、他の皆は興味なさそうに歩く。
「酒が切れた。ワシはもうダメかもしれん」
肝臓潰れたらええねん。




