97/132
足腰
お昼ご飯を食べながら。
「最近、足腰が弱くなってきたようなんですよね。」
「あらあら、大丈夫なんですか?」
「まぁ、年齢的なものだと思うんですが。最近あまり運動していないですしね。」
「そうなんですか・・・」
心配そうな高木さん。
暫く考えていたかと思うと、こう言ってきた。
「では・・・一緒にジョギングでも始めませんか?」
「は?」
そこで、会話の食い違いにようやく気が付いた。
慌てて訂正する。
「いや、雫のことなんです。たしかに私も運動不足ではあるんですが・・」
ちょっと驚いた顔をした高木さんだったが、笑顔になって答えた。
「なあんだ。雫ちゃんのことでしたか。」
「でも、確かに雫ちゃん。最近はずーっと寝てますね。」
「そうなんですよね。」
以前から走り回るほうではないのだが、家の中を歩き回ったりすることが減った気がする。
「今度、病院でみてもらいましょう。」




