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第2章エピローグ 雫Side
それからあの女(高木さん)は週末に《《いつも》》やってくるようになった。
ハナも一緒にやってくる。
以前も、時々来ていたのだが、泊るようになったこと。
もちろん、私とご主人は2階の寝室で寝る。あの女(高木さん)とハナは1階の和室だ。
泊るようになったきっかけはハナのせいである。
ほんとに腹ただしい。
あれは絶対、共謀していたに違いない。
夜に縁側でご主人になられながら思う。
「雫はどう思う?」
「ぐるる・・」(認めないわよ)
不満は不満である。
まぁ、あの女(高木さん)に借りはあるんだけどね。
だけど、まだ名前で呼んではあげない。
「ご飯できましたよ。」
あの女(高木さん)が声をかけてくれる。
すっかりいついて、なじんでしまっている。
「ニャー」(ししょーも早くー)
ハナも催促してくる。
ご主人と一緒にリビングに向かう。
”ししょー、一緒に食べましょー”
すっかりにぎやかになった、このおうち。
未来がどうなるかはわからないけど。
しばらくこんな日々が続くのかしら。




