第2章エピローグ
それから高木さんは週末にちょくちょくやってくるようになった。
ハナちゃんとやってくる。
以前も、時々来ていたのだが、変わったことといえば。
前より頻度があがったこと。
泊るようになったこと。
泊るようになったきっかけはハナちゃんのせいなのだけれど。
初めて泊って行ったのは、私が体調を崩したせいではある。
夜に縁側で雫をなでながら聞いてみる。
「雫はどう思う?」
「ぐるる・・」
前ほどではないが、歓迎はしていないようである。
やはりこれは恋愛ではないと思う。
でもまぁ、しばらくは状況に身を任せてみるのもよいか。
「ご飯できましたよ。」
高木さんが声をかけてくれる。
すっかりお世話になってしまっている。
私も、ご飯を作ると言ったのだが、高木さんは”誰かのためにご飯を作るのが好きなんです”と言う。
ついつい任せてしまった。
「ニャー」(早くー)
ハナちゃんも催促してくる。
雫と一緒にリビングに向かう。
「申し訳ありません、任せっきりにしてしまって。」
ニコニコと笑いながら、高木さんは言う。
「大丈夫ですよ、さぁご飯にしましょう。」
未来がどうなるかはわからない。
しばらくこんな日常が続いていくといいのだけれど。




