日常というもの
高木さんが作ってくれたおひるごはん。
まさかこんなご飯が出てくるとは思っていなかった。
ご飯とイワシのつみれ汁。
結構手間がかかる料理のはず。
ちゃんと、雫には鶏むね肉のゆでたもの。
ハナちゃんにはささみのゆでたもの。
手間がかかっているうえに、美味しそう。
「どうでしょうか?お気に召すかはわかりませんが。」
なぜ彼女は私がイワシが好きなことを知っているのだろうか。
特に今は旬である。
「いえ、とてもおいしそうです。大変だったでしょう?」
「そんなことないですよ。おいしくなかったらごめんなさい。」
とてもおいしかった。
ハナちゃんも一緒に食べる。
雫も一緒にご飯を食べる。
しぶしぶといった感じではあるが、嫌ではないらしい。
「おいしいです。ありがとうございます。」
「本当ですか?ありがとうございます。」
「普段から料理をするんですか?とてもおいしいですよ。」
「いえ、一人暮らしなのでなかなか作る機会がないんですよ。」
それにしてはおいしい。
「本当においしいですよ。」
これなら、彼氏がいても不思議ではないのだが。
「もしよかったら、またつくりに来ますよ。」
「いや、それは申し訳ない、、」
そう言いかけると、ハナちゃんが鳴いた
「ニャニャ!!!」
抗議するようだ。
すると雫がバシッとはたいたのだけれど。
「ハナちゃんも、また来たいみたいですし。」
そうなんだろうか?
「またご飯を作りに来てもいいですか?」
なんだろう。
飼いネコと一緒になって押しかけてくるみたいなのだけれど




