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休日のお昼ご飯 雫Side
”ししょー、また来ましたー”
そう言って、縁側に走ってくる子猫。
まぁ来るのは見てたからわかっていたけれど。
”ふう”ため息をついてしまう。
来なくていいのに。
”ししょー、暗いですよ。いっしょに遊びましょー”
”人のうちに来たのだから、騒がしくしてはダメよ”
”はーい”
わかったのか、心配になる返事ね。
”元気が有り余ってるなら、2階に行って戻ってくるのを2回やりなさい”
”わあ、面白そう。やってみるー”
そう言って走っていく。
まぁ、あの子が階段を昇るのは結構大変だから。
疲れておとなしくなるでしょう。
玄関から、ご主人の声がする。あの女と話しているらしい。
ご主人も困った声で対応している。
でも、結局あの女を入れちゃうのね。
キッチンに向かったらしい。
やがでキッチンからは料理のにおいがしてくる。
あれ・・・この匂いは・・
ちょっと不安になってくる。
”ぜいぜい・・2階に行って戻ってきましたー”
子猫が戻ってきた。
”じゃあ、ここにきて休むといいわ。”
”ぜいぜい。。ちょっと休みます。”
キッチンからは、料理のにおいがしてくる。
この匂いは、ご主人の好物。
大丈夫かしら。




