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うちの猫は早く寝ろと催促してくる  作者: 三枝 優
第2章
67/132

ご主人というもの 雫Side

「雫、ハナちゃん、ご飯できたよ。」

ご主人が、ご飯をくれる。

いつもはケージの上なのだが、ハナちゃんが上がれないのでリビングの床の上である。

私が子猫だった時にはよじ登ってたはずなのだが、どんくさいこの子猫は昇れないのである。


”もぐもぐもぐもぐ・・・おいしいです”

”それは良かったね”

”ししょー、ほとんど食べてないですね。食欲がないんですか?”

そうじゃない。

”あんたはわかってないね”

すると不思議そうな顔をする。

”わかってないですか?”

”そうよ、まだご飯の時間じゃないの”

”えー。なんでですか?だってししょーのご主人が互換くれたんですよ。”

”まぁ待ちなさい”


ようやくご主人が自分のご飯を作ってやってきた。

「いただきます」

ご主人がご飯を食べ始める。

”いただきます”

私も食べ始める。

不思議そうにハナちゃんが見ている。


”ししょー。どうしてししょーのご飯を食べるのと一緒に食べるんですか?”

”当たり前でしょ、ご主人がご飯を食べるまで先に食べたらだめなのよ”

首をかしげる子猫。

”どうしてですか?ご主人って我々の面倒を見てくれる存在なのに待たなきゃならないんですか?”


”そもそも、それが間違ってるの”

”まちがってる?”

”ご主人はね、我々の面倒を見てくれる存在ではないの。”

”えー?それじゃあなんんですか?”

”ご主人はね、《《私が面倒を見なきゃならない相手》》なの。”

ご主人が、ちゃんとご飯食べるのを見届けなくてはね。


この子猫は、びっくりした顔で言う。


”ししょー。かっこいいです・・・”

ほんとに分かったのかしら。

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