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緊急連絡
高木さんの家にも、ラグドールがやってきた。
ハナちゃんと名付けたらしい。
ラグドールには珍しい、レッドポイントカラー。
その日は私が車を出して、ブリーダーさんの家から高木さんのアパートまで送っていく。
雫と違うのは、車に乗っている最中に、ハナちゃんはとっても静かだったこと。
やはり、猫に酔って性格が違うなぁ・・・と思った。
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それから数日たった夜。
雫のごはんを作って、自分のご飯も作ろうとしているときに、電話がかかってきた。
高木さんからだった。
電話の向こうでは、高木さんが泣いている。
「ぐすっ、、、、山崎さん、、、助けてください、、、ハナちゃんが・・・ハナちゃんが・・・」
「落ち着いてください。すぐ行きますから。」
「お願いします・・・助けてください・・・」
緊急事態らしい。
酒を飲んでなくてよかった。
車を出して、高木さんのアパートに、急いで向かった。




