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再来 雫Side
「お邪魔します。」
「お邪魔します、山崎さんの家って、すごいですね。庭付き一戸建てとは知りませんでした。」
「いらっしゃい。まぁ賃貸なんだけどね。」
高木さん・田中くんがやってきた。
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なにやら、この間の女と、やたら騒がしい男がやってきた。
つがいなのか?と思ったけど、そうではないらしい。
和室に通される。
もちろん、ちゃんと監視しないとね。
私もついていった。
私は、しばらくご主人の横で、寄り添って寝たふり。
ぱたっ ぱたっ
しっぽは動くのは本能なのでしょうがない。
「すごくきれいにしていますね。うらやましい。」
「まぁ賃貸なので自慢にはならないけどね。」
「いや、すごいですよ。」
「ところで、飲み物は何がいい?麦茶やウーロン茶もあるけど。」
「私は麦茶でお願いします。」
「ビールってありますか?」
「一応ちょっとはあるよ。」
「じゃあ、それで」
この、田中という男は、いちいち声が大きくてうるさい。
私が苦手なタイプだ。
きりのいいところで、2階に避難する。
ふぅ。うるさかった。
私はうるさい人間はだいきらい。
あの女も嫌い。
早く帰ってくれないかな。




