出勤 雫Side
ご主人が出かけて行くのを玄関で見送った後、縁側に行って外を眺める。
ご主人が出かけた先は、買い物ではないらしい。
以前みたいに、スーツを着ていた。
ということは、帰ってくるのが遅いのかしら。
早く帰ってこないかなぁ。
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縁側でうとうとと寝ていたら、門が開く金属の音がして目が覚めた。
ご主人は、思ったより早く帰ってきた。
うれしい。
玄関に迎えに行くと、ご主人が扉を開けて入ってくるところだった。
「にゃあ!」(おかえりー)
「ただいま、ちゃんと雫のご飯も買ってきたよ。」
「にゃあ!」(ありがとー)
ご主人はまずは手洗い・うがいをして、クローゼットに行ってスーツから部屋着に着替えた。
私は、リビングで待っている。
「さぁ、ご飯にしようか。」
そう言って、ご主人はキッチンでご飯を作り始めた。
「そういえば、雫は職場で大人気だったよ。」
職場?私は行ったことはないはず。
なんでなのかしら。
・・・
・・
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ご飯を食べ終えると、私は日課となった縁側での毛づくろい。
ご主人はその間、パソコンを開いて何かしているようだった。
まだ忙しいのかな?
そう思っていると、やがてご主人がやってきた。
私の隣に座って庭を見ながら、なでてくれる。
「今日は早く寝ようか。」
「ごろごろ・・・」(もう眠いです・・・)
さぁ、早く寝ましょう。
ご主人が歯を磨くのを待って、一緒に寝室に向かうのであった。




