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第2章 プロローグ 日常の始まり
そっか、また日常が始まるのか。
金曜日のWeb会議を終わって、感慨深くそう思った。
「雫、来週の月曜日は久しぶりに出勤することになったよ。」
そう声をかけると、雫はこちらを見る。
どう考えたのだか。こちらをジッと見る。
「だから、留守番をお願いするね。」
「にゃあ!」
わかったのかどうか、いまいち不明だが。
◇◇◇◇◇◇
「雫、来週の月曜日は久しぶりに出勤することになったよ。」
「だから、留守番をお願いするね。」
「にゃあ!」(まかせて!)
うちのことは大丈夫。
だけど、ご主人こそ大丈夫?
ずっと家にいたから、外に出て倒れないか心配。
大丈夫だろうか?
◇◇◇◇◇◇
そして、月曜の朝。
「じゃあ、行ってくるね。」
玄関まで見送りに来た雫に声をかける。
「にゃあ!」
そして、再び始まった日常に足を踏み出すのだ。




