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うちの猫は早く寝ろと催促してくる  作者: 三枝 優
第3章
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別れ

秋も深まってきた。

今年一番の寒さ。でも、和室はエアコンによって常に暖めている。


その夜。

夜遅く。深夜といってもよい時間。


雫は猫ベッドで寝ている。

今日は一度も目を覚まさない。


私は、ずっと雫の横で様子を見ている。

高木さんも、ハナちゃんもやってきた。


少し苦しそうな息をしている雫。

朝からずっとだ。

見ていてつらい。


やがて、その苦しそうな息は、ゆっくりになってきた。

雫は少し眉間にしわを寄せる。


私は雫の鼻先に指を近づけてみた。

スンスンとハナを動かす。



そして雫は微笑んだような気がした。




しかし、最期に一つ息をして

動かなくなった。





私の頬を涙が伝っていた。

大切な家族。

私は、また家族を失った

声も出さずに涙を流し続けた。




高木さんは私の背中をさすってくれた。

高木さんも涙を流している。


肩を寄せ合い、2人で雫の前で涙を流し続ける。

ハナちゃんが、悲しげに「ナァ」と鳴いた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 雫ちゃん、長い間苦しまず逝けたみたいなのが救い。
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