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うちの猫は早く寝ろと催促してくる  作者: 三枝 優
第3章
128/132

やがて 雫Side

もう秋なのだろうか。


私は、もう起き上がることがつらくなってきた。

ご主人は、ご飯や水も縁側に置いてくれた。

朝や夜に起き上がって水を飲み、ご飯を食べる。

以前よりたくさんは食べられない。

ベッドに戻って寝る生活である。


ご主人は、よくそばにいてくれる。

気が付くとご主人のにおいがする。スンスンとにおいを嗅ぐとご主人のにおい。安心して眠りにつく。


よく夢を見る。

ご主人と会って、それからずっと一緒にいたこと。

撫でてもらったこと。

遊んでもらったこと。

一緒に眠ったこと。


何時も幸せだった。


とても大切な家族。

ずっと一緒にいてくれてありがとう。



そんな日がしばらく続いたあと、いよいよ体が動かなくなった。





鼻の先に気配を感じる。

スンスンとにおいを嗅ぐ。


ご主人のにおいだ。

私は安心する。



ご主人、ありがとう。

大好きだよ。




そして、私の意識は暗い闇の中に落ちて行った。


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― 新着の感想 ―
[一言] 雫ちゃんが【心配】ではなく【安心】して逝けた。 彼岸の向こう側でも安らかにね…
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