食材
週末、一緒に御飯を食べているということは当然2人分の食材が必要となる。
なので、2人で食材の買い出しに行くことになる。
よく行くのは、車で10分くらいにある産地直売所みたいなところ。
新鮮な野菜や魚が手に入り、しかも安い。
「へい、いらっしゃい」
威勢のいい店員。
その後困ったような感じである。
「ええっと・・・お連れさん、今日はブロッコリーが新鮮で安いよ。いかがですか?」
わかっている。
奥さんといえば良いのか、娘さんといえば良いのか悩んだんだろう。
高木さんと私であれば、たしかに親子と言ってもおかしくは無い年齢差なのであろう。
まぁ、奥さんでも娘さんでもないのだけれど。
「いいわね、いただきますね。」
高木さんは、気にすることもなくブロッコリーを手に取る。
「今日はシチューにでもしましょうか?」
「では牛肉か鶏肉も買いましょうか。」
「そうですね、雫ちゃんとハナちゃんのための鶏むね肉も必要ですしね。」
人参・玉ねぎも買っていこう。
「たまには、私が料理を作っても良いんですよ。」
そう言ってみる。
「ありがとうございます。じゃあ、今度お願いしますね。」
いつものように返事を返す高木さん。
やはり、今日も自分で料理をするつもりのようだ。
なんとなく、申し訳ない気持ちではあるが・・




