(^ω^)【名探偵】のようです
('A`)「謎は全て解けました!
この屋敷で起きた殺人事件……
犯人はBさんッ!アナタです!」
C(*゜ー゜) 「えぇっ!?」
D(・∀・)「なっ!?」
B(^ω^)「なんだって……っ?」
('A`)「えぇ……Bさんは殺されたAさんの親友。
皆さんが驚くのも無理はないでしょう」
D(・∀・)「しかし、殺人現場は密室だった。
一体どうやって殺人を行ったんだ!」
C(*゜ー゜) 「それに、私達には全員、アリバイがあるのよ!?」
B(^ω^)「殺人?アリバイ?皆何を言っているお?」
('A`)「それは犯人のBさんが仕組んだ、巧妙なトリックだったんですよ!」
C(*゜ー゜) 「トリック?そんな推理小説みたいなことがあるっていうの?」
B(^ω^)「え?マジ?俺そんなこと出来んの?」
D(・∀・)「例えそうだとしても、Bに犯行は無理だ。
彼は死亡推定時刻の時には自室で眠っていたんだぞ?
Bさんの部屋は庭に隔離されたプレハブ小屋ですし、
その周りは24時間体制で警備員が彼を監視しています」
('A`)「それこそBさんが我々を欺く為のトリックだったのですよ!」
C(*゜ー゜) 「そんな!小屋は鉄鎖とコンクリートで完全に塞がれているのに、
どうやって外に出られるというの?」
D(・∀・)「そうだ!彼の『異能』は強すぎる……
我々ではそうでもしないと制御できないんだ!!」
B(^ω^)「またオレ何かやっちゃいました?」
('A`)「良いでしょう。それでは一度事件を振り返ってみるとしますか」
【↓↓↓↓以下、事件概要↓↓↓↓】
①本日、事件があった屋敷では、被害者のAが主催するパーティーが開かれていた。
②午後6時。Aはパーティーの途中に体調不良を訴えて自室に戻った。その時、Cが部屋まで付き添っていた。
③午後8時。パーティーの最後にAによる挨拶がある予定だったが、Aがなかなか現れないことを不審に思ったDがAの部屋に様子を見に行くと、自室で死亡しているAを発見。発見当時、部屋には鍵がかかっていた。
④午後8時15分。たまたまパーティーに参加していた名探偵('A`)が、誰に頼まれたわけでもないのに推理を始める。
⑤午後8時20分。プレハブ小屋を内部から破壊してBが出現する。本人曰く眠っていたらしい。
・被害者のAの死亡推定時刻は午後7時頃。発見時、喉から下腹部にかけて滅多刺しになっていた。
また、被害者の自室の金庫からは1億円が盗まれていた。
A(゜Д゜):屋敷の主人で資産家。『異能』を持つ人間を集めている。
・容疑者は以下の3人
①B(^ω^):参加者。『異能』は全てを破壊する力を秘めている。
②C(*゜ー゜) :参加者。数年前、Aさんに恋人を殺された過去を持つ。
③D(・∀・):第一発見者。パーティー中、Aさんに大好物を奪われた過去を持つ。
【↑↑↑↑以上、事件概要↑↑↑↑】
('A`)「はい」
C(*゜ー゜) 「私とDは午後7時頃にパーティー会場で
余興の恋ダンスを踊っていたから、犯行は無理よ!」
B(^ω^)「俺もそれ見たかったわ~」
D(・∀・)「なかなか盛り上がっていたよ」
('A`)「そう、CさんとDさんは死亡推定時刻には犯行は不可能。
故にBさん。アナタしかいないんですよ!」
C(*゜ー゜) 「でも、Bが現れたのは8時過ぎよ!それに……」
B(^ω^)「腹が減ってたから……小屋壊してごめんお」
D(・∀・)「それでは、彼はどうやって被害者を殺したのかね?」
('A`)「簡単ですよ。Bさんの『異能』を使えばね……」
D(・∀・)「!!」
C(*゜ー゜) 「!!」
B(^ω^)「!?」
('A`)「彼の持つ『異能』は『破壊』……その意味が分かりますか?」
C(*゜ー゜) 「破壊って……壊すことでしょ?物とか」
D(・∀・)「『固定観念を壊す』みたいな感じでも使うね……
そうか!そういうことだったのか!」
B(^ω^)「どういうことだお?何か分かったのかお?」
('A`)「そう!今回の事件でBさんが破壊したのは『空間という概念』!
その力で空間を破壊したBさんは、難なくAさんの部屋に侵入
彼を殺害した。
ついでに金庫も破壊して1億円を拝借すると、
破壊した空間を通ってプレハブ小屋に戻る。
……ということです!」
D(・∀・)「なんて大胆で計画的な犯行なんだ!!」
B(^ω^)「ごめんお、あんまり理解できなかったからもう一度良い?」
C(*゜ー゜) 「でも、事件現場に空間が破壊された形跡は無かったわ!」
('A`)「ふふ……それも簡単ですよ。Cさん。破壊の後には何があると思いますか?」
C(*゜ー゜) 「!!……創、造……」
D(・∀・)「なるほど」
B(^ω^)「やっべぇ、何も分からんお」
('A`)「そう!破壊と創造は表裏一体!Bさんは壊れた空間を創造し、
完全な密室を創り上げたのです!」
D(・∀・)「しかし、それほどの力があるのなら、
何故彼はわざわざ小屋を物理的に破壊したのかね?」
('A`)「ブラフですよ。物理的な破壊行為を我々に見せることで、
概念破壊というもう一つの能力を隠したんです」
B(^ω^)「へぇ。そういうもんなのか」
D(・∀・)「しかし、彼には動機がない」
('A`)「金でしょ。1億円だぞ」
B(^ω^)「1億円?1億円ならめっちゃ欲しいお!」
('A`)「ほら」
D(・∀・)「決まりだな」
C(*゜ー゜) 「そういう……ことだったのね」
('A`)「おや……不服そうですなCさん」
C(*゜ー゜) 「Aは……アイツは!明日、私が殺すはずだったのよ!
恋人を殺された復讐を果たすためにね!!
でも、こんなことって……
私は、この感情はどうすればいいの!?」
B(^ω^)「え?マジ?話が重すぎんだろこの人」
('A`)「Cさん……復讐は何物も生みませんよ」
D(・∀・)「でも、めっちゃスッキリしましたよ」
C(*゜ー゜) 「ううっ……でも、私はこの日の為だけに生きてきたのよ?
人生の全てを投げ売って!」
D(・∀・)「Cさん。僕、丁度あぶく銭で1億円を手に入れたので、
半分の5千万円あげますよ。
このお金で、もう一度人生をやり直してみませんか?」
C(*゜ー゜) 「Dさん……っ!そんなっそんな大金、どうして私なんかの為に?」
('A`)「Dさんはアナタが好きなんですよ」
C(*゜ー゜) 「え?」
D(・∀・)「おや、バレてましたか」
('A`)「ふふ……アナタの恋ダンスを見た時、ティンと来ましてね」
C(*゜ー゜) 「でも、私には恋人が……」
D(・∀・)「それでも、僕は君が好きなんだ!」
('A`)「Cさん。恋人を失った過去はさぞお辛いでしょう……
しかし、破壊と再生は表裏一体。
人生は失うばかりではありませんよ」
C(*゜ー゜) 「!!Dさんっ……!!優しい……石鹸の匂いする」
D(・∀・)「ダンスの後ちょっと汚れたからシャワーを浴びたんだ」
B(^ω^)「あれ?このラブロマンス。俺置いてかれてない?」
('A`)「恋人同士の関係をとやかく言うのは、野暮ってもんですよ。
さて、そろそろ警察が来ます。
部外者同士、さっさと退散するとしましょうか」
B(^ω^)「分かったお!……で、どこに行くお?」
('A`)「警察署」
B(^ω^)「?あんな雑魚共の所に何しに行くお?」