文化祭~何する?~2
「文化祭、何するの?」
「私のクラスは演劇に決まったわ」
「えぇーっ!メイド喫茶じゃないの!?」
「なんでそんなに驚くのよ、しかもなんでメイド喫茶よ」
「文化祭と言えばメイド喫茶でしょ!?」
「誰が決めたのよ、それにメイド喫茶なら他のクラスがやるわ」
「チッチッチ、そうじゃないんだよなぁ・・・」
「どういう事よ?」
「僕は君のメイド姿が見たいんだ」
「残念ね、私は悪い魔女の役よ」
「ハマり役だぁ」
「ちょっと、どういう意味?」
「いや!客観的!客観的な意見だから!」
「貴方はそういう目で私を見ていたのね」
「違うよ!僕から見たら君はお姫様だよ!」
「あら、本当にそう思ってる?」
「本当だよ!この嘘偽りの無い清んだ眼差しを見てよ!」
「誠意を示したいのなら、チラチラ視線が胸に行くのを止めることね、
貴方らしいけど」
「しまった!バレてる!」
「気づいてないと本気で思ってたのかしらねぇ・・・」
「こうなれば行動で示すしかない!ちょっと待ってて!ドレス取ってくるから!」
「どうしてドレスになるのか、それとどこから持ってくるのかしらねぇ・・・」
「持ってきたよ!はいっ、着て!」
「どこから持ってきたから置いといて、
ポンと渡されてもドレスなんて一人で着れないわよ」
「大丈夫!ファスナー式だから!」
「その背中のファスナーに手が届かないのよねぇ」
「大丈夫!胸までしかないから!」
「ずいぶんオープンなドレスなのねぇ」
「手伝おうか?」
「そのスケベな顔を引っ込められたらね」
「これでどう?」
「出ていて頂戴」
「もういい?・・・答えは聞いてない!」
「答えは聞いて欲しいわねぇ」
「可愛い!似合ってるよ!」
「恥ずかしいわ」
「それじゃ、行くよ?」
「きゃっ・・・何故お姫様抱っこ?」
「君の事、お姫様だと思ってるから」
「馬鹿ね、こんな事しなくても分かってるわよ
・・・でもやっぱり行動で示してくれると嬉しいものね」