テスト明け
「よっしゃあぁっ!やっとテストが終わったよぉ!」
教室のドアを開け、
開口一番にそう叫びながら、入ってきた彼女は、
一目散に僕の机の前までやってきた。
「長い日々だったよ」
僕は肩をほぐしながら、人心地着いたと息を吐いた。
「赤点は回避できたと思うっ!」
彼女はニコニコと笑いながら、ピースサインを僕に近づけてくる。
「なんとも低い目標設定だ」
僕は肩を竦めながら言った。
「そう言う君の手応えはぁ?」
僕の反応に、彼女は笑顔だがちょっとキレ気味な表情になった。
「名前ちゃんと書いたか覚えてない」
僕は顔を覆い、机に突っ伏した。
「ふえぇ、0点だよぉ」
彼女は同情するように、僕の肩に手を乗せた。
「書いてある事を祈るしかない」
僕は手を組み、天に祈る仕草をした。
「そ・れ・でぇ、テストも終わったことだしぃ、打ち上げしよぉ」
彼女は僕の肩に置いた手を妖艶に首まで這わせながら、
甘ったるい声で耳元に囁いた。
「一夜漬けで寝てないから、家に帰って眠りたいんだけど」
彼女の瑞々しい唇から吹かれるフルーティーな吐息に、
僕の背筋はゾクゾクと震えた。
「えぇーっ!そんなこと言わずに、一緒にカラオケ行こうよぉ!」
彼女は僕の肩を両手で掴み、グワングワンと甘えるように揺らしてきた。
「何か目が覚めることして」
アクビをしながら僕は、彼女に無茶ぶりをする。
「ちょっと待っててぇ!」
そう言って彼女は駆け足で教室から出ていった。
「待って、ちょっと待って、そのバケツに一杯汲んだ水をどうするつもり?」
戻ってきた彼女は走ったからか、息を切らせながら、何故かバケツを抱えていた。
「ドバーッと頭から水を被れば、目が覚めると思ってぇ」
彼女はイイ笑顔で、頭のネジが飛んでるとしか思えない発言をした。
「確かに目は覚めると思うよ?でも教室で?大変な事になるよ?
それに今日は寒いよ?絶対に風邪ひいちゃうよ?」
僕は身ぶり手振りで、彼女の蛮行を止めようとする。
「それもそっかぁ」
言われて初めて気がついたのか、彼女は己の行動の無謀さを知り、肩を落とした。
「もっと他にあるよね?その自慢の胸でパフパフするとか」
僕は自己主張の激しい彼女の乳を指指さしながら言った。
「パフパフってなぁに?」
パフパフを知らないのか、彼女は不思議そうな顔をした。
「パフパフは・・・パフパフだよ」
実は僕もよく知らないので、具体的にどう伝えればいいのか分からなかった。
「こうかぁ!」
そう言って彼女は助走をつけて体を捻り回転を加え、
遠心力で巨乳を鞭のようにしならせて僕の頬を殴り付けてきた。
「アウチッ!・・・それは乳ビンタだよ」
ペチィーンッ!と威勢のいい音を鳴らした、
彼女の豊かな乳房が余力でブランブラン揺れている。
「眠気は飛んだ?」
彼女は上目づかいで聞いてきた。
「気合は入ったかな」
僕は無意識に頬を擦る。
彼女の乳ビンタは思いの外、威力があった。