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散文3
「今日は寒いね」
僕は半袖からむき出しの肌を擦る
「寒いねぇー」
彼女も同様に手で腕を擦った。
「これから一雨毎に寒くなるのかな?」
「秋って感じがするねぇ」
「この季節はまだ昼間が暑いから服装選びに悩むよね」
「オシャレの幅が増えるから考えるの楽しいよ?」
「そういう考え方もあるのか」
「寒かったらこんな風にギュッと抱きつけばいいんだよ!」
そう言って彼女は僕に横から抱きついてきた。
「・・・ちょっと暑くない?」
「私も思った」
「人肌で暖め合うのは少し早いね」
「でも私とくっつける口実になるよ?」