広告の効果
「ただいまー、あぁ涼しいー」
帰ってきた彼女はそう言いながら部屋に入ってきた。
そのまま冷蔵庫に直行する。
「どうしたの、これ」
冷蔵庫の中を確認し、缶ビールを取り出しながら彼女は僕に聞いてくる。
「おかえり。チラシを見てたら食べたくなってね。買ってきた」
スーツ姿の彼女は上着とスカートを乱雑に脱ぎ捨て、缶ビール片手に近づいてきた。
「餃子に麻婆、青椒肉絲の中華かぁー・・・作ってね」
彼女はだらしなくソファに座り、缶ビールをあおる。
「あぁ~つーかーれーたー」
缶ビールをほぼ飲み干して、ブラウスにパンスト姿でソファへ沈みこんだ仕草を見て僕は苦笑する。
「お疲れ様。もちろん作るよ」
ソファに沈みこんだ時に揺れた彼女の大きな胸を見ながら僕は言う。
「でもあの量は買いすぎじゃない?3日分はあるわよ」
「つい買いすぎちゃってね。どれも美味しそうで食べたかったんだよ」
「君が買い物に行くといつもそうだよね」
彼女は少し呆れぎみに言いながら体を起し、脚を組んだ。
薄手の黒いパンストに被われた彼女のほっそりとした脚に目を奪われながら僕は言う。
「3日間!中華三昧!」
「え、私は嫌よ」
彼女は嫌そうな顔をしながらそう言った。
本当に嫌そうだった。
「じゃあ今日の残りは冷凍庫行きということで」
僕は夕食のプランを下方修正する。
「また冷凍庫の中身が増えるの?もう一杯よ」
彼女は呆れた顔をしながら脚を組み換えた。
僕はその肌色と黒色が織り成す魅惑の脚線美へ視線を釘付けにしながら思った。
まずは冷凍庫を整理しよう。