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【チラシの裏】僕と彼女たちの小話  作者: 農民
書き初め、試行錯誤中
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持ち帰り寿司

「あれ?電話が繋がらない」


僕は夕食を作るのが面倒になり、寿司でも頼むかと思い大手回転寿司チェーン店に電話をした所、何回かけても話し中のままだった。


「忙しいんじゃない?」


彼女が机に頬付きしながら言ってきた。


「大手回転寿司チェーンで電話が繋がらない事ってある?」


「人間がやってるんだし、ありえるんじゃない?」


自分の晩御飯にも関わってくる事なのに彼女はどこか他人事のようだ。


「電話にでんわ」


「しょーもないこと言ってないで、どうするの?」


僕のギャグにクスりも彼女は笑わないばかりか、冷たい目線を送ってきた。


「仕方ない。別の寿司屋にするか」


物を受け取りに行かなくてはならないので、出来れば避けたかったのだが。


別の大手回転寿司チェーン店に電話すると直ぐに電話に出た。


待ち時間は少し希望より遅くなったが、用意してくれるそうだ。


「じゃあ取りに行ってくるよ」


僕は彼女に声をかけ、家を出る。


彼女は返事無く手を振るのみだった。




「やばかった」


寿司を受け取って帰宅した僕の第一声はそれだった。


「何がやばかったの?」


「寿司ネタが切れたらしく途中で客が帰っていた。7時でだよ?」


「人気なんだねぇ・・・電話しといて良かったじゃん」


「ホントだよ」


僕らは買ってきた寿司の食べる準備をする。


「おっ、すごいじゃん。ネタが大振りで美味しそう!」


寿司を見た彼女は目を輝かせて喜ぶ。


「プレミアだよ、プレミア」


「へぇー、確かにそんな感じする」


食べる準備が整い、二人で食べた始める。


「イクラ美味しい!ウニも臭みが無くて食べやすい!」


彼女は頬を紅潮させ、興奮気味に食べ始めた。


「大エビが一杯あって素敵!マグロも脂が乗ってる!」


彼女はニコニコしながら食べ続ける。


「でもこのラインナップでサーモンだけチャチね」


「たしかに、なんか一品だけ毛色が違うね」


「何か肩書きでもあるのかしら?」


「プレミアに入っているくらいだから、それ相応の肩書きはあるんじゃない?」


僕らは適当に会話しながら食事を楽しんだ。




「あーっ、美味しかった!」


全て美味しく頂き、食べ終わった後は満足感に満ち溢れていた。

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