126/169
流行語
「なにこの災害級の暑さ」
「そだねー」
「さらっと流行語に流行語大賞で返してくれる君が好き」
「私、ニュースはちゃんと読む方なの・・・
・・・しかし〈災害級の暑さ〉は言い過ぎよ、
ちょうどいい、麗らかな冬晴れじゃない?」
「そうなんだけどね、こうも気温の高低が激しいと、物申したくなるじゃない?」
「誰に何をよ?」
「地球さんに、寒くしてもらわないと、タイツが見れないじゃないかって」
「地球さんも頑張ってるのに、独り善がりのクレームまで聞かされたら、
怒って北極みたいにされちゃうかもしれないわよ?」
「大丈夫さ、きっと地球さんも、僕と同じでタイツの事が大好きだから、
僕の願いを聞いてくれるよ」
「地球さんがタイツ好きなら、
貴方のような奇行種が産まれても不思議じゃないわねぇ」
「地球さん、半端ねぇって!」