報告
ハッと目を覚ます櫻。目の前には見慣れた白い肌と、口元に感じる愛らしい突起。
「あ、サクラ様が目を覚ましたよ!」
アスティアが喜びの声を上げると、命が櫻の下半身を大事そうに抱えてタタタと近寄って来た。
「どうぞ、ご主人様。」
「あぁ…有り難う…ッツ…。」
元々下半身全てをカタリナに始末して貰うのは流石に大変だろうという事で、再利用を考慮し腹部までの再生に留めて置いた櫻ではあったが、矢張り半身を失ったままの状態は厳しい。
(ぐっ…真っ二つになるのはもう慣れちまったが、やっぱり痛みに慣れる事は出来そうにないね…。)
ズクズクと焼けるような痛みに歪む表情に、命が慌てて腹部の下にソッとそれを添えると、櫻は身体に力を込め再生を始めた。
見る見る内に失われた部分が再生され下半身が接続されると、カタリナに食べられ無くなっていた片脚もズルリと生やし、素足で地面に立つ。
「おーい、見つけて来たよ。」
遠くからカタリナが手を挙げて小走りに駆けて来る。その手にはヒラヒラとした布地…櫻の衣服のスカート部分が握られていた。
早速丸出しの下半身を隠すようにそのスカートに足を通す。だがワンピースだったそれは当然の事のように腰回りを締める事も出来ず、手を離すとハラリと地面へ落ちてしまう。
「ははっ…流石に無理か。」
苦笑いを浮かべながら腰の辺りでスカートを押さえる櫻。するとそこに命が静かに歩み寄り、櫻の腰の辺りにソッと左手の小指を添えた。すると途端にその指が細い糸状となり、櫻の腰回りにシュッと絞るように回されたかと思うとスカートを固定した。
「おぉ…助かるよ、命。」
驚きと感心の入り混じる声で櫻が礼を述べると、命はにこりと微笑み小さく頭を下げた。
そうしてやっと落ち着いた処で櫻は周囲に目を向ける。アスティア、カタリナ、命。皆の無事を確認し、自然と安堵の微笑みが浮かんだ。
「皆無事のようだね。そして…。」
洞窟の中央に真っ白な炭となって残る巨大なミシュの木の魔物に目を向け、
「良くやってくれたね。有り難う、お疲れ様。」
そう言って再び皆に視線を向ける。アスティア達もその言葉に笑顔を浮かべ、漸く一つの戦いが終わった事を実感した。
「それにしても、結局あの魔人はドワーフ達を操ってまでして何がしたかったんだろうね?」
カタリナは広い空洞の入り口に並べられ横たわる、命に救助されたドワーフ達に目を向け呟いた。
「記憶を覗いては見たものの、正直今の段階では解らん事が多い…。」
腕を組み眉間に皺を寄せると、櫻は覗き見た記憶を皆に端的に語った。
「声…?」
「あぁ。恐らくは今回の偽使徒騒ぎはソイツが元凶だ…だがソイツが何者なのか、そして何故こんな事をさせたのか、それに関する記憶は全く無かった。」
地面に並べられ横たわるドワーフ達に視線を向ける。未だに眠るように意識の戻らない彼等であったが、その胸は微かに上下しており、その動きも穏やかで生命に別状は無いように見受けられる。
「あの根に刺された部分はどうなってるんだい?」
櫻が命に問うと、
「はい、それが不思議な事に、まるで傷口を塞ぐように根が癒着してしまっていました。」
と、一人のドワーフの身体を抱き上げその背中を櫻に向けて見せた。すると櫻はその姿に驚き目を見開く。その部分は、まるで木に浸食されたかのように色を変え大きな傷跡こそ見えるが、遥か以前に出来た傷が治癒し塞がった痕のようになっている。
「これは…。」
恐る恐るその傷口に指先を添えてみる。するとその触り心地は植物のそれではない。見た目は木のような模様が走っては居るが、本当に人の肉体の肌触りだ。
「あんな事をしておいて、それでも生命まで奪うつもりは最初から無かったという事なのか…?」
驚きの表情で目を見開く。だが、ドワーフ達は意識も戻らず、その顔は窶れ目の下には隈も出来ているような有様だ。とても健康に気を遣っていたとは思えない。
(あの時見た記憶…そして今あたしの中に居るこの魂から感じる悲しみにも似た感情…。恐らく彼女は本当はこんな事をしたくは無かったんだろう…だが『何か』がそうさせた…あの声は一体何者なんだ?)
櫻の中に抱かれ穢れを浄化され続けるアウルラーネの魂。肉体から解放された事で彼女の本性が現れたのか、その内からは他者を慈しみ、助けになりたいという感情と共に、無念と後悔のような物も伝わって来ていた。
しかし今それを考えていた処で答えは見つからない。先ずは現状の解決だと、櫻は眉尻を下げながらも腰に手を当てフンスと鼻で息を逃がした。
「流石にこの人数をあたしが運ぶのは難しい。アスティア、済まないがカタリナを連れて町へ戻って、ギルドに救援を頼んでくれないか。命はあたしと一緒にここでドワーフ達を介護だ。」
「は~い。」「あいよ。」「了解です。」
各々が頷くと、先ず念の為に二人の水筒の中を櫻の血で満たし、更にアスティアにたっぷりと血を飲ませる。
洞窟を外に出てみると既に辺りは暗く、空には星が瞬いている。そんな中をカタリナを抱え飛び立つアスティアを見送る櫻と命。
「さて、あたしはドワーフ達に『活性』を掛けてみる。体力の問題だから余り効果が有るかは判らないが、今出来るのはそれくらいだからね。」
「はい。それでは私はどうすれば宜しいでしょうか?」
「命はあたしの傍に居て、万が一あたしが意識を失った場合には彼等を護ってて欲しい。獣達が食糧と思って寄って来るかもしれないからね。ケセランも居る事だしそんな事は無いと思うけど、一応頼むよ。」
「承知しました。」
互いに頷くと再び洞窟の中へと足を運び、未だに眠り続けるドワーフ達に櫻は両手を翳した。ドワーフ達を温かな光が包み込む。
見た目からは何も変化を窺う事は出来ないが、それでも櫻は『今出来る事を』とそれを続けた。そしてそれから暫くすると、フッ…と櫻の全身から力が抜け、身体がぐらりと傾く。命は咄嗟にその身を優しく胸に抱き止め、ソッと地面へと横たえた。
櫻の頭の上からケセランがピョンと降りると命の傍へピョコピョコと近寄る。
「ふふっ、二人でご主人様達をお護りしましょう。」
命がニコリと微笑みを向けると、ケセランもそれが解るかのように長い耳をぴょこんと揺らして見せるのだった。
《本当に判らないのかい?》
櫻は眠りの中でファイアリスに今回の件を訊ねていた。
《えぇ、今貴女の話を聞いて直ぐに調べてみたけど、ちょっと心当たりになりそうな『人』は見当たらないわ。》
《あの『神』を名乗った声、アレが彼女を狂わせたと見て間違いは無い…そいつはあたしが見つけ出してぶん殴ってやらないと、この娘の無念を晴らせないからね。》
下腹部にソッと手を添えるように、櫻の内に眠る魂に意識を向ける。
《貴女の中で浄化されれば無念なんてものは残らないっていうのに、『人』は面倒な事を考えるわねぇ?》
呆れたように言うファイアリス。そんな様子に櫻はフッと笑みを零した。
《そういう問題じゃないのさ。魂が浄化されようとも、その時に抱いた想いってのは残るもんなんだよ、『人』ってのはさ。だから、あたしはそれを受け継ぐ。例えそれがあたしの独善だろうと、そうしなきゃあたしの気が済まないんだ。》
そう言うと、ファイアリスはポカンとした表情を浮かべ、次の瞬間、プッと噴き出すように笑みを浮かべた。
《ふふっ、本当に貴女って、人類の神らしくないわね。まるでただの『人』だわ。》
《ははは…神らしくなろうとは思うんだが、中々難しくてね。》
《いいえ、貴女はそれで良いのよ。そうやって自分の感情で自分が正しいと思う事を成す。出来ればそのままで神としての自覚を持ち続けて務めを果たして欲しいわね。》
クスクスと楽しい物を見るように笑うファイアリスに、櫻は何となく揶揄われているようで、頬を染めて小さく膨らませた。
《あっははは、駄目よサクラ、そんな顔をしたって可愛いだけだわ。もう、どんどん貴女の事が好きになっちゃう♪》
《…全く…お前さんと話をしていると大概の悩みが小さな事に思えちまうよ…。》
《ふふっ、そう、小さな事よ。でもね、サクラ。その小さな事を、貴女は気に掛ける事が出来る。そんな貴女だから私は信頼しているの。貴女は貴女の信じるままに正しいと思った事を成しなさい。》
《何だい突然…?》
突然の真面目な声に櫻は呆気に取られる。だが、
《まぁ、あたしはまだまだ神様としちゃ未熟だからね。今出来る事を我武者羅にやるしかないんだ。お前さんの期待に応えられるかは分からないが、やれる事をやって行くさ。》
その言葉に互いに微笑み合うと、いつしか話題は他愛もない世間話へと変わり時間が過ぎて行った。
次に櫻が目を覚ますと、そこには矢張り見慣れた白い肌、そして安心出来る金色の瞳が見つめていた。
「あ、サクラ様、おはよう!」
その声に櫻は、舌先に感じる可愛らしい突起を軽く弄ぶように転がす。
「ん…っ。」
思わずアスティアから漏れる甘い声。それに満足したように『チュッ』と吸い上げ唇を離すと、
「あぁ、おはよう。今日も有り難う。」
と、微笑みを向けた。
アスティアに抱き抱えられた姿勢から辺りを見回すと、どうやら『チョナツ』の町の宿へ戻っていたようで、カタリナと命も隣のベッドの縁に並ぶように座り櫻の様子を窺っていた。
「あのドワーフ達はどうなった?」
ベッドの上へ下り、捲り上げていた服を直すアスティアの頭を撫でながら命へ視線を向ける。
「はい、ご主人様が気を失ってから20鳴き程した頃に、お嬢様とカタリナがギルドの方々を連れて戻って来ました。3台の荷車で彼等を町まで運び、現在は病院に入って居ますが未だに意識は戻っておりません。」
(20鳴き…大体10時間くらいって感じか? アスティア、随分飛ばしてくれたんだね…。)
アスティアに顔を向け、フッと優しい笑顔を向けると、アスティアは不思議そうに首を傾げながらもニコリとした笑顔を浮かべる。
「それから、あの日は一回お嬢におっぱい飲ませちゃってたからね、今になるまでお嬢を起こす事が出来なかったんだ。」
カタリナが補足するように付け足した。
「そうか…それで、あの洞窟はどうしたんだい?」
「あぁ、ドワーフ達と入れ替わりになる感じで調査員が現地に残ったよ。まぁあれだけ広い穴でも中身はシンプルな採掘場みたいなもんだったし、今頃はもう調査も終えて戻って来てるんじゃないか?」
その報告に櫻は口元に手を添え少々考えを巡らせると、『ふむ』と小さく頷く。
「カタリナ、ギルドにはあたし達の正体は明かしちまってるんだろう?」
「ん? あぁ、その方が話が早かったからね。」
「よし、それじゃ早速ギルドに行って調査報告を聞いてみよう。例の声に関して何か手掛かりが有るかもしれん。」
櫻がベッドの上から軽やかに床に下り立つと、皆も頷き立ち上がった。
ギルドへ到着すると、職員の女性がカタリナとアスティアの姿に気付き、慌てたようにタタタと駆け足で寄って来た。そしてピシッと姿勢を正し声を出そうと息を吸い込んだ時、その口にカタリナの手がパッと覆い被さる。
「頼むから目立つような事はしないでくれよ。」
耳元で甘く囁くような声。するとギルド員はポッと頬を染め小さくコクコクと頷いて見せる。そんな様子に命は呆れた視線をカタリナに向ける。
ギルド員に案内され2階に在る応接室のような部屋へ通されると、そこに程無くしてギルド長と思しき初老の男性を中心にして数人の職員達が現れた。
彼等は櫻達に深々と頭を下げてから櫻達の対面になるように椅子に腰を下ろす。
「使徒様、ようこそ御出で下さいました。この度は巷を騒がせていた『偽の使徒』の件で御手を煩わせてしまった事、誠に申し訳も御座いません。」
再び深々と頭を下げるギルド長。そんな様子に櫻達は困ったように苦笑いを浮かべた。
「それで、早速で悪いんだが…あの洞窟を調べて何か発見は有ったかい?」
このままでは話が進まないと櫻が早々に話を切り出した。
「は、はい。」
ギルド長は顔を上げ、後ろに控えていた職員に視線を向けると、そこに居た男性職員が手に持った皮紙に視線を落とした。
「えー、調査の結果、どうやらあの『採掘場』は『オルハルコ』を掘り出す為に掘られていたらしい事が判明しました。」
「『オルハルコ』を? だがそんな物、あそこでは見かけなかったと思ったが…。」
不思議に思い、櫻はアスティア達に視線を向ける。だがアスティア達も見覚えは無いと首を横に振って見せた。
「はい。オルハルコは掘り出された後に何処かへ運ばれたものと思われ、採掘場の中には残って居ませんでした。ですが、使徒様方の戦いで抉れた地面からオルハルコが露出していた事で、あの場所がそれを採掘出来る場所である事、それとドワーフ達を使っていた事等からそれらが推察されます。」
「…そういえばオルハルコはドワーフ達にしか扱えないとか聞いたね。それは何故なんだい?」
櫻がそう尋ねると、ギルド員達は一瞬『そんな事も知らないのか』という風に驚きと呆れの入り混じった表情を浮かべ、本当に目の前に居る少女達が『人類の神』の使徒であるのかを疑問視するような視線を向ける物も居た。
だが、そんな雰囲気を察したのだろうギルド長が『ゴホンッ』と大きく咳払いをすると、その場の空気が再びピシリと締まる。
「えー…、その、オルハルコはそもそも神が魔物に怯える人類に対し、身を護る為にと生み出された金属です。ですがその力は余りに強く、岩の精霊によって生み出されたドワーフ族でなければ触れるだけで肉体が傷付く程の物だったのです。」
不審を抱く職員に変わりギルド長自らが説明をすると、櫻はハッとした。
(『危ないから触るな』ってのは、そういう意味だったのか…。)
採石場で言われた言葉の意味を理解し、櫻は納得したように小さく頷いた。
「なので今でもオルハルコの採掘、加工等は全てドワーフ族が取り仕切っております。そんな彼等が何故偽の使徒などに従っていたのか…。」
その疑問に対して、櫻は現在自分が把握している情報を伝えた。その報告はその場に居た全員を驚かせ、それと同時に更なる疑問を残した。
「成程…その女性…アウルラーネは、ドワーフ達の為を想って魔法を研究していたのですね。そんな方が魔人になってしまうとは、何とも痛ましい…。」
悲し気に眉尻を下げるギルド長。
「あぁ、本当にね…。それで聞きたいんだが、この近辺でその『謎の声』を聴いたというような噂話は今まで有ったかい?」
「い、いえ…私はそのような話は聞いた事が有りません。」
櫻の言葉に顔を上げると、ギルド長は後ろを振り返り職員達に視線を向ける。だが彼等もまた心当たりは無いと首を横に振って見せた。
(ふむ…という事は、魔法使いであるアウルラーネをピンポイントで狙ったという事か…? 魔法使い…『声』…。)
そのキーワードに櫻はハッと思い当たる。が、それは今は心の内に仕舞い込み、話を続ける事とした。
「それで、判った事はそれで終わりかい?」
ギルド長の後ろに立つ男性職員に視線を向けると、彼はハッとして姿勢を正し直し、手に持っていた皮紙に再び視線を落とす。
「いえ、まだ報告は上がって居ます。採掘場へ下りる洞窟の途中、目立たぬように横道が有りました。そしてそこを進んでみると、どうやら魔法使いの研究所、兼、生活空間と思われる場所を発見…と有ります。」
「へぇ。そういえばあの穴は元々彼女が研究所として使っていた場所だったようだしね。確かに在って当然か。」
「その内部を調査した処、複数の設備が発見されています。此方がそれらを書き写した物となります。」
そう言って差し出された複数枚の皮紙。櫻はそれを受け取ると、パラパラと捲り目を通した。
大半は何に使うのか判らないような形状の器具や、薬を製造する為に使われたのであろう蒸留器のような物も見受けられたが、その中で櫻はある物のスケッチを目にして驚きに動きを止めた。
(な…何故コレがあの魔法使いの下に…!?)
それは大きな筒状の物をパイプ状の物で繋いだ謎の設備。黒のインクでスケッチしたのであろうその図からは材質までを把握する事は困難だが、恐らく中央の筒を構成するのはガラスのような透明な物だろう事を櫻は知っている。
(コレは間違いなくエドウィンと出会った山の中で見た魔法使いの設備だ…。)
そう。それは中央大陸に在る『オートムント』と『サンマン』という二つの町の間に在る山の中、魂の移し替えを研究していた魔法使いの研究所に設置されていた設備と瓜二つの代物だったのだ。
(ただの偶然…? いや、そんな筈は無い。例え同じコンセプトで研究をしていたとしても、これ程同じ形状になる筈が無い…。)
手に持った皮紙に視線を釘付けにし眉間に皺を寄せる櫻。その様子に、
「あ、あの…使徒様…、何か気にかかる事が…?」
とギルド長が声を掛けた。
「ん…? あぁ、いや…。何とも興味深い物だったから、ちょっとね。」
何も解らない中で不用意な事を口にする事も良く無いだろうと、櫻は言葉を濁す。しかしそこでハッとし、
「なぁ、この設備の傍で、獣の死体か何かを確認していないかい?」
顔を上げ職員に視線を向ける。すると彼等は言い辛そうに互いに顔を見合わせた。そんな中でギルド長がゴホンと咳払いをする。
「…はい。行方不明になっていたドワーフが六人、研究所の隅に石棺に納められていました…。」
絞り出すような声。
「なっ…!? 人が…六人も…!?」
想像以上の事実に、櫻は手に持った皮紙を思わずギュッと強く握り締めてしまった。
「はい…使徒様方の御心を乱すかと思い、報告をせずに居たのですが…申し訳御座いません。」
ギルド長が深々と頭を下げると、その後ろに立つ職員達も倣って頭を下げる。
「いや…気を遣わせてしまって済まないね…それで、この設備、何台在った?」
「え…? いえ、その一つだけですが…。」
驚いたように顔を上げるギルド長。その反応に今度は櫻が驚く。だが、
「…そうか。」
その一言だけを呟くと、それ以上何かを訊ねる事はせずにギルド員からの残りの報告に耳を傾けた。だがそれ以上は何かの手掛かりを得る事も無く、一通りの報告を聞き終えると、櫻達はギルド員一同からの見送りをやんわりと断りギルドを後にするのだった。