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転生

思いつくままに書いてます。

―――俺は凡人だ。

そう気づいたのは社会に出てからだ。

夢を追いかけてがむしゃらに走った事もあった。

決してお金が欲しいかったからじゃない。

自由が欲しかった。

媚びたくなかった。

何より楽しい事をしたかった。

でも俺は〈才能〉が無かった...


来年で25歳だ。

朝の満員電車に乗るたびに、

自分に対して憂鬱になる。

今日の仕事の事も。

夢を諦めた事も。


才人と書いてサイト。

過ぎた名前だ。

自分では馬鹿だと思わないが決して賢くはない。

感のいい方だが頭の回転が早いわけでもない。

まぁ、昔はモテた方か。

はは。


駄目だ。ネガティブモードになってる!

面白くない。

今日も会社にいったら同期の谷村をおちょくってやろう。


―――魂は確保したな。次に転送する肉体をスキャンする。


会社に行きたくないあまり、

ストレスで幻聴まで聞こえてきやがった。


―――肉体のスキャンに成功。ゴフッ。…急いで転生する。〈優雅な魂の旅行〉




「は。いよいよ俺も…。」


電車に乗っていたはずなのに…


「ええぇぇ!?」


洞窟のような場所。

しかし人が生活してるようにも見える。

薄暗く、松明が壁にいくつか掛けてある。


賢者だ。

目の前に仰向けで倒れてる

この長い白髪に白い髭のおじぃちゃんは賢者だ。。

間違いない。見た目の賢者感が凄い。ものすっごい。

よく見たら本棚は一杯あるし、

洞窟の壁という壁に変な文字が沢山描いてある。


ゴフッ。


「大丈夫ですか?賢者、、じゃなくておじぃちゃん」


「わしは確かに大賢者と呼ばれておる。」


「やはり。そうでしたか。」


現実でいたら自分の事を大賢者と言ってしまう、

痛いおじぃちゃんを目の前にしているわけだが、

今だけは納得せざる得ない。

何度もそうでしょうよ、そうでしょうよと大きく頷く。


「異世界の若者よ。よく聞け。時間がない。」


「わしはもう死ぬ。勝手にこの世界に呼び出し。

勝手にお主に世界を託す事を許して欲しい。

そして願わくば永遠の創生(ジェネシス)を断ってくれ。」


「はぁ…(何ゆっとんだ?)」


「今は分からぬだろう。しかし、お主1人で世界を過ごす長い長い孤独の時が

待っている。それはもう避けれ…ない。」


ゴフッ


「じぃさん!話は分かったから。そのなんだ?ジェネレーション?

後でやっとくから!だから今は医者に行こう。俺がおぶってやるから!」


「この世界に…今、医者はおらぬ…。それに医者がおったとして

治せるものではない。」


「何をいって…」


「全ては手紙に書いておる。宿命を背負わせ…て…すま…ぬ」


「おい!じぃちゃん!じぃちゃん!」


…。

……。


いきなり目の前で大賢者が死んだ。

そして俺のぼっち異世界生活が始ったんだ。

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