第3話 顕現する。
とりあえず世界に旅たつまで一気に頑張って書き上げてみました。
いやぁ、この一話だけでも3時間ほどかかるっていう……。
今度の投稿は多分1週間くらい後になると思います。
では、お粗末な作品ですが、是非お楽しみください。
「がぁぁ…グゥッがぁ。」
一度に入ってきたとてつもない程の情報に、頭を焼き切られそうな苦痛が襲う。
が、その痛みも徐々に引いていき、多少強引ではあったが、キチンと知識として鞘鬼の中に保存されていく。
「さて、説明が面倒くさかったから強引に情報をインストールしたのは許してね。
今、サヤキの中に入れた情報は、僕が直接管理してあそ……調整している世界の基礎知識の一部だ。ちょっと漁ってみてごらん。」
おい、今こいつ絶対遊んでいるって言おうかしたぞ大丈夫か?
「あー。えっとね。うん。魔法、魔力、魔素、スキル、魔物、魔獣、聖獣、ダンジョン、っと……。神の情報が有るな。全紳ネネって名乗ってるのか……。そのままじゃん。」
え?いやジト目やめて下さいよ。正直に思ったこと言ったんだけど?
「あのね…。心の声聞こえてること忘れてるでしょ?まぁいいや。
で、ざっとどんな感じかわかったかい?
まぁとりあえず、かき回したり無双したりもしてもらいたいわけだから、君の事を自重せず最強仕様にしたい訳だけど。
どんな感じの能力が欲しいかい?
あ、外見の種族とかは後でね。まずはスキルや魔法とか特性?についてこんなのが欲しいってのある?」
自重しなくていいのか。それはありがたいな。でも、少し面白みがあったが良いなぁ。
いろいろ工夫したりあそんだりできる感じにしたいしなぁ。まぁ、一つ一つ付けていくか。
「えっとじゃあまず。基本的に外見の筋肉はそのままな感じで、筋力とか体力とか基礎ステータスを高めにお願い。それと、スキルつける付けない関係なく、どんなスキルでも取ろうと思えば取れるように、適正?的なのは全部欲しい。ざっと読んだ感じ魔法とかスキルって、相性とか属性が無いと覚えれないっぽいからな。それとゲームでいうメニュー画面くれ。ステータスとかアイテムボックス的なやつ。アイテムボックスは重量なしのアイテム無制限だとありがたい。」
一旦、目で合図を送る。
「はいはーい。既存に無いスキルだから今作るねー。」
するとネネが何かをチョチョイとした途端ピロリンと機械音がなり、もらったばかりのメニュー画面が開かれログに、獲得スキルが次々に流れていく。
『基礎スペック10《世界級》』を取得しました。
『メニュー《幻想級》』を取得しました。
『全能《幻想級》』を取得しました。
「ぶっっ‼︎ちょっとまて。ランクドリームってなんだよドリームって。ワールドはわかるぞ。
ドリームなんてもらった知識に入ってなかったぞ。ランクの最大がワールドじゃ無いのか?
知識だとアイテムやスキル等のランクは、
普通
貴重
特殊
伝説級
世界級
の順である。
一般的に出回るのはユニークまでであり、レジェンドとワールドは、ほぼほぼ見かける事は無い。
ってあるんだが。
まぁ予想は付くけどワールドって何?」
ネネは一瞬キョトンとしたが、何かに気付き説明を始めた。
「ぶちこんた知識のなかに無かったとは、それがその世界の知識だったからだね。幻想級はその世界に無いランクのスキルでまぁ、言っちゃえば神様たちが持ってるランクのスキルって事だから、別に気にしなくて良いよ。
で他に何か無い?」
いやきにするだろ?まぁ、最強仕様にするっつってたからな。いいか、あとは。
「あ、あれだ、なんかコンピュータみたいなのつけれない?ほら僕って2つまでしか並列暗算でき無いじゃん?処理能力と対応速度とかあげたいから外付けハード的なの欲しい。出来ればAI付きで、考えなくても最適な情報くれたりする感じのやつ。」
ネネは良いねいいねーと楽しそうに作業をしていく。
「人間にしたら2つ並列思考できる時点でおかしいんだけどまあ、サヤキだしね。
ちょっと作るのに時間かかるっぽいから他には?攻撃系、魔法とかいら無いの?」
そう、問題はそれだ。近接は武術でなんとかなるだろう。問題は遠距離の魔法。魔法をホイッと貰ってしまったら何か面白みが無い。何か無いものか……。
んー。魔法の原理ってのは体内の魔力を使って大気中の魔素に命令を与える事ってあるよな。で、命令の内容。要するに命令する言葉が、詠唱やスペル、魔法陣だったりするわけだ。で、その命令。例えば、燃えろ、飛べ、貫け。が炎倉の命令式と。これって、組み方次第でなんでもできるんじゃ……って、あれか命令式に使われる言葉や文字が解読できてい無いのか……。それを理解できるようにしてもらうか……、いや待てよ。魔力を使って魔素を動かしたり変質させたりしてるんだよな?という事は。
「ネネ。あれだ、魔力操れる力いらないからさ。魔力じゃなくて魔素を操作できるようにでき無いかな?魔力を使わずに直接魔素を変質させたり操ったりできれば自分の思考次第でいろいろできるよな?
あとそれに伴って、基本的な…いや、全面的な魔法や魔法的現象と現代日本の武器の知識とかもくれ。ていうか、文明が成り立ってなくてムカつくから開拓したいし普通の文化知識もくれ。ってそうするとなんかアレだな。そうだ、なんかそう言うのにアクセスできる能力ってか、なんて言うかなぁ。全知識の図書館みたいなのを自由にアサれるような能力が欲しい‼︎あとは暇な時とかネネに連絡付けれたらなお嬉しい。以上だな。」
聞きながら作業も並行していたネネもちょうど作業が終わったのか顔を上げて頷く。
「うん。AIとかの構築は終わったよ。
それと。サヤキのいったとおり、魔素さえ操れればいろいろできるよ、その分知識とイメージが必要で慣れてないと直ぐに崩れるかもだけど……。
そうだなぁ。どこかに……、あった。
魔素を操る能力と、知識を管理使用する能力は、世界の基本能力だから僕が持ってるよ。
それをそのままコピーしてあげるとして。
通話できる能力は…能力、能力。ちょっと待ってね。
探すの時間かかるや、とりあえず先に他の渡しとくね。」
そういっねネネが手をかざすとまた機械音が鳴り響く。
ピロリン‼︎
『智恵《創造級》』を取得しました。
『始祖の魔法《創造級》』を取得しました。
『理の扉《創造級》』を取得しました。
「……」
アッレエェェおかしいなぁ。
なんかまた知ら無いのきたよ?
ジェネシスってなにジェネシスって?
神様のスキルよりうえなんですか?なんなんですか?
確信犯だよね?絶対こいつ確信犯だよね?
「あったあった。ついでに…ってどうしたのフリーズしちゃって?
ぁぁそうか、もしかして創造級のこと?それは始まりのスキル達だね。
つまり私だけのスキルってこと。
ふふふお揃いだね。」
え?いやちょっと待て、こいつ今私だけのスキルとか言わなかったか?
「アレ?説明してなかったっけ?」
こいつマイルドに心読みやがった。
「えっとね。私が神々を束ねるものって言ったの覚えてる?つまりトップ、ていうか神様とか次元とかそもそもの理とか作ったのが私。ここまでオッケ?
まあ、神様にもランクがあってね。
一番低い神様が、分野の神。作物とか商業とかみたいな奴ね。
その上が地方の神。土地神って言うのかな?
そして更に上が原理の神。海だったり島だったり命だったりとか言った感じかな?
そして更に上が星のかみ。まあ、星を管理してるかみ、会社でいう支店長みたいな感じ。
そして次元のかみ。ていうか、その世界の、管理者ね。これは結構有名かなぁ、君たちの地球はデウス・エクス・マキナだね。聞いたことあるでしょ?
で次がその世界を次元別に統括する神。
4次元にある世界をまとめる神。5次元にある世界をまとめる神。ってなかんじね。
そしてその次が、わたしの直持続の部下達。
っても、いろいろいるけど様々な世界の調整とか製作とか管理とかしてるわけでもう、嫌になるくらい居ます、はい。
そしてその全てを作って纏めて取り仕切って面倒見てる偉い偉いとても偉い、超絶頑張り屋かつ超絶美人の神様がこの私ネネ様って訳ですよ。
で、私がそもそもである、最初の色々なものを作った能力が、創造級のスキルって訳ですよ‼︎
まぁつまりこれ持ってて最強じゃなかったらむしろ賞賛したくなるくらいの奴ですねはい。」
やべえ、普通にネネってすげーな。まぁ神だしそんなもんか、まあ、絶対こんなこと言わ無いけどな、調子に乗って面倒くさいし。
「ほうほう。つまりその最高の神様が新しく作った創造級のスキルの名前が智恵とか言うお察しレベルなネーミングな訳ですねなるほど了解。」
まぁとりあえず茶化すとしよう。
もちろん効果はてきめんだったようだ。
「ムキャァー‼︎そこはもっと褒めるとこでしょもう。
まぁ堅苦しくて他人行儀にされるよりかは100倍マシだけどさ‼︎はい。さっさと最後のやつあげるよ。」
そう言って手をかざしているネネは案外寂しかったのかもしれ無い。こんな面白い思考の持ち主だ。神達に親しくして欲しくても、親しくしてもらえない程に高位の地位にいるのだから尚更だろう。
そうこう思っているうちに、機械音とともに最後であろうログが流れた。
ピロリン‼︎
『管理者権限《○*・☆♪¥$2〒16・》』を取得しました。
。。。。。
。。。。
。。。
。。
撤回しよう。こいつは確信犯だ。
「オイィィ‼︎」
いやもう、驚か無いけどね?
なに?え?何?文字化けって何?
は・い?な・に・こ・れ?
「ああ、それはスキルってよりも文字どうり私が持ってる管理者権限の劣化版ね。
まあ、コレで今から行く世界の半分くらいまでなら消失させても他の神から怒られる事はないし。権限の、通信コードって奴で私だけにかけれるようにしといたから。」
………。
「いや、おまえ本当何したいんだよ?
おまえが直接管理してる世界って言ったよね?
てか世界壊していいのかよ。かき回せってかんじだったから調整的な意味じゃなかったの?てか、そういや理由的なもの聞いてなかったな。
今更だけどなんで?」
「ニコッ」
おや上半部分に関しては笑顔の効果音だけでスルーしてらっしゃる。
都合悪いことはなかったことにするスキルもなかなかですな。流石神様だけはある。
「そうそう、理由だけど、この世界安定しすぎてるんだよねぇ。なんて言うのかなぁ。そう。サヤキみたいなかんじって言えばいいのかな?優秀にきちんと世界は回ってるんだよ。ほどよく災害起きたり魔王が生まれたりして人口も時々間引きされるしね。でも安定しすぎてるんだ。変化がない、停滞してる。
私が直接管理してるって言ったけどこの世界は全ての世界の元になっているんだ。だからこの世界が停滞していると他の世界がこれ以上進ま無い、いや進め無い。この世界の成長度を超えてしまうと。その世界は不自然にも崩壊してしまう。だからこそ、この世界をかき回して欲しい。それこそ世界を滅ぼしても、新しい文化を根付かせてもなにしてもいいからね。
私は関わりすぎて悪影響を及ぼさ無いように直接この世界に関われなくなっているんだ。だから君を選んで君に頼んだんだ。サヤキ君とりあえず君には自由にやって欲しいんだ。」
そういうことだったのか。なんだかんだ言って、こいつも曲がりなりにも神様なのだ。世界のことを見てる心配して対策をしている。選ばれた理由が面白いってだけでちょっとあれだけども、その大役が俺なわけだ。
そういえば。と鞘鬼の思考を止めるかのようにネネが続けた。
「外見と外見の種族、そして顕現の仕方を考え無いとね。
残念ながら種族は《神精霊》しか無理なんだ。
君の魂は常にココと繋がっているし、終わったらここに戻ってくるようにしてある。
そのせいもあって、転生では無くて。
僕、神の眷属として世界に顕現する形になるんだ。
でも外見と周りから調べられた種族はは《偽装》が働いて見た目通りの種族になるから安心して。
だから各種族はもちろん魔王だろうと天使だろうと勇者だろうと村人だろうと貴族だろうと思いのままだよ。
あとは、生まれ変わって子供として顕現するか、それとも今のまま、もしくは少し歳をいじって顕現するかの選択と。
どこにどういう状況で顕現するかっていう選択だね。さぁ、時間もないしチャチャッと決めちゃおう‼︎」
元気に手をおう!と突き出すネネを見て思う。
彼女は面白いのが見たいと言った。
だから思いっきり面白くなるようにしよう。
そのためにはどこにどう現れるべきか考える。
何故そんな、ネネを思うような考えをするのか?
それは簡単だ。
はっきり言ってここに来てからの鞘鬼のテンションは少しおかしかった。
もし知り合いが見たら夢かと思うほどである。
それは何故か。
それは鞘鬼がこれから行く世界を楽しみししているからだ。
つまら無いと思ってい無いからだ。
そしていま、ネネと話している会話を、いつもの面倒な会話、つまら無い会話とは、感じてい無い。
少なくともいまこの瞬間は、ただ会話をしているこの時間を楽しいと感じていた。
だからだ。
この楽しさを与えてくれたネネ感謝しているからだ。
でも本当はそれだけではなかった。
楽しく感じるのはネネから与えられただけではなく。
鞘鬼自身もすこし変化していたのだ。
ネネという人物に出会い、自分以外のものに興味を持ち、面白いと感じ始めていたからだ。
この事は、ネネにも言える事であり。彼女もまた、変化して行っていた。
だだこの事には、鞘鬼もネネも気付かない。
気付かないままお互いに感謝していた。
気付かずともお互いを感謝し合っていた。
そして鞘鬼はそれに気付かないまま、最高に面白くしようとかんがえ、顕現条件を告げた。
「種族は人間で、歳は少し若くしてくれ、そして最初は ー ー からスタートだ‼︎」
そしてその日、ネネの聞き心地の良い笑い声と共に、鞘鬼はその世界に顕現する。
その後に待っている【面白い世界を】楽しむために。