表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Story of the strange past life  作者: emiru
10/13

Section9

それから少したって、7時ちょっとすぎくらいにミキが小走りできてくれた。

なんか申し訳なかったので、飲みかけのお茶をあげたんだけど、ミキは「ありがとー」って言って飲んでくれた。

でも、呼び出したのはいいものの、何から話せばいいのか自分でもわからなかった。

悩んだ末に、とりあえず、予定も聞かずに呼び出してしまったことを謝ることにしたんだ。

「あの…予定も聞かないでいきなり呼び出してしまってすいません…」

そういうと、ミキさんは笑いながら答えた。

「いいのよー、高校生にナンパされて久しぶりにドキドキしちゃった」

そういって、俺の肩をたたいてきた。

そんなところまで、昔と何一つ変わってなかった。

そう思うと、急に涙が出てきたんだ。

ミキの前では絶対に泣かないって決めてたはずなのに、なぜか涙が出てきた。


ミキはあわてだして俺に謝ってくる。

「ど、どうしたの!?私何かした?ごめんなさい!」

「いや、なんでも…ないんです…」

「大丈夫?なんか気に触ることしてたらほんとにごめんね…」

そうやってミキに謝られると余計涙が出てきて、とまらなかった。

10分くらい泣いてたと思う。

最初はおどおどしてたミキも、いつの間にか俺の頭をなでてくれてた。

一通り泣き終えて、ミキからの第一声はこうだった。

「お茶飲む?飲みかけだけど…」

とっさに、「ちょっと待て。それは俺のお茶だ」って冷静に思ったけど、なんか笑えてきて気持ちが楽になった。

たぶん、ミキが気を使ってくれたんだと思う。

本当に、今も昔も、この人のことを好きになれてよかったって思った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ