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未来がずっと、ありますように  作者: おじぃ
迫るタイムリミット
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競合店の恩恵

 平日は死んだ目で会社に行って、休日は茅ヶ崎のラーメン屋に行ったり未来と休日が重なると近場へ遊びに行ったりの日々。


 仕事帰りには大船のラーメン屋にも行った。そちらもやはり美味い。


 茅ヶ崎のラーメン屋のオヤジには大船の空き店舗を紹介すると同時に近所に競合店がある旨も伝えた。


 オヤジ曰く、近所に競合店があっても味が良ければ潰れる可能性は低いとのことだった。むしろ目当ての店が満席で入れなくても、他店へ行けば飯を食い損ねずに済むという安心感から、店が複数あるエリアのほうが足を運びやすくなるという。


 例えば茅ケ崎駅北口には家系ラーメン店が2軒、その近くに豚骨系が1軒、ラーメンが美味い中華料理チェーン店が同ブランドで2店、南口の海岸へ向かう途中にもラーメン屋が多数、山側にもラーメン屋が集中している地域があるそうだが、古参新参どの店舗も倒れていないそうだ。


 逆に近所に競合店がないエリアは、その店が閉まっていたり行列ができていたりしたら飯を食べ損ねる恐れがあるため、敬遠されるリスクが高いという。


 言われてみれば確かにそうだ。


 職場の昼休みに外食をするとして、1店舗しかないエリアに行くか、いくつかあるエリアに行くかといえば後者だ。時間の制約があるし、なかったとしても空腹を堪える時間は極力短くしたい。


 もちろん絶対にその店で食べたいならば1店舗しかないエリアでも行くが。


 また、オヤジはほかに良い空き店舗が見つけられず、移転先は僕が紹介した常連の幽霊オヤジが見つけた大船の物件に決めた。


 そしてラーメン屋は、茅ヶ崎での最後の営業日を迎えた。

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