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未来がずっと、ありますように  作者: おじぃ
迫るタイムリミット
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ふらり飯坂ひとり歩き

 電車はゆっくり走るが乗務員はドア開閉や検札業務で忙しなく動き回っていた飯坂線に揺られ25分、終点の飯坂温泉駅に到着した。2面1線の駅で、車止めに向かって右側が降車ホーム、左側が乗車ホームのようだ。


 有人改札口の手前両側には十台前後の自転車が駐輪されている。右側が普通のギア付き自転車、左側が電動自転車の置き場になっているようだ。その中の3台に、勝ち気な雰囲気の女の子のキャラクターの描かれたパネルが張られている。頭上の吊り看板にも同じキャラクターが何通りものポージングで描かれている。


 衣笠さんが言っていたのは、この子のことか。


 改札口で係員に切符を手渡し、年季の入ったコンクリート造りの駅舎の階段を上がった。上がりきったところに青果店、そのすぐ隣に出入口がありそこから外へ出た。


 出てすぐ正面には道幅の狭いスクランブル交差点、駅の斜め向かいは和風の観光案内所。ふと僕の右手に目を遣ると、松尾まつお芭蕉ばしょうの銅像、その背後に穏やかな川が流れている。銅像の左5メートルほどのところには、件のキャラクターや飯坂温泉の見どころを写した高さ10メートルほどの柱が立っている。


 人通りは適度にあり、混雑し過ぎず寂れてもいない、ちょうど良い具合の温泉街というのが、僕の第一印象。


 車線がない川沿いの道を、とりあえず歩く。真新しい外観の共同浴場を横目に、ゆるりとした下り坂。その10メートルほど下に川が流れ、対岸には廃墟と見られる旅館であっただろう中層ビルが建ち並んでいる。


 道路の反対側にも、現在は営業していないと見られる旅館らしき建物がある。


 このまま道なりに右側の路側帯を歩くと、各地でお馴染みのホテル聚楽ジュラクが視界に入った。さすが大手、広々とした駐車場、威風堂々とした大手の風格を醸す綺麗なコンクリートの建物。


 いつか泊まりたいと胸を焦がしつつ、道路の左側に見つけた、昭和風情漂う食堂。ラーメンののぼり旗が立っている。


 そういえば飯坂温泉には、飯坂ラーメン、円盤餃子という名物があったと記憶している。ちょうど腹が空いてきたところだ、立ち寄ってみよう。

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