表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未来がずっと、ありますように  作者: おじぃ
迫るタイムリミット

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

230/334

おはよう

 久しぶりに、心地良い夢を見ている。


 彼女といっしょの布団で溶けるように眠り、いつの間にか抱き枕にしていた。その抱き心地がやわらかく、感触と香りが良い眠りを誘った。


 彼女の背に顔をつけて眠ったふりをしているが、いつ手放そう。とても心地良くて放したくない。


 いま何時だろう。もう陽は昇っているようだから、7時は過ぎている。この季節、この辺りの日の出は6時50分ころ。


 ああ、また意識が遠退いてきた。朝の光を微かに浴びて、きょうは二度寝だ。



 ◇◇◇



 んんんんんん(語彙力)!!


 抱きつかれてる! 抱きつかれてる! 抱き枕にされてる!


 前にもこういうことはあったけど、慣れないなあ。


 外が明るくなる前から抱きつかれてるから、もう1時間くらい経ってる!


 そわそわドキドキして落ち着かないけど、本牧さんには癒しが必要! 私なんぞで癒されるなら好きなだけ抱き枕にしてください!


 うーん、でも、あれだなあ、アレだよアレ(抱きつかれたままだけどだんだん余裕が出てきた)。付き合い始めたら甘い日々が始まると思っていたけれど、本牧さんは過労や気の遣い過ぎで神経が衰弱しているから、まずは心を癒してもらって、ほかにも病気とかがあるなら治して、健康になってもらわなくちゃ。


 線路に落ちたときは私が命を救ってもらったし、こんどは私が助ける番。


 きょうは私も本牧さんも休みだから、のんびりした一日を過ごしたいな。


 おっと。


 本牧さんの腕が私から離れた。彼は仰向けになって寝息を立てている。


 うん、前よりは寝顔が穏やかだ。


 自ずと彼に微笑んだ。


「ん、んんん……」


 彼の瞼がぴくぴく動いて、眼をこすった。


「おはよう、本牧さん」


 目を覚ました彼に、私はにっこり笑んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ