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未来がずっと、ありますように  作者: おじぃ
迫るタイムリミット

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222/334

告白間際

「で、未来ちゃん、そろそろ気持ち伝えないと。いまこうやって私がつないであげられるうちに」


 近くのコンビニでスナック菓子やペットボトルのお茶や炭酸飲料を買ってくるよう本牧さんを遣いに出した花梨ちゃん。私と花梨ちゃんで段ボールのクラフトテープを剥がしたり荷ほどきをしながら、花梨ちゃんが煽ってきた。


「フラれるの、怖い?」


「それは、もちろん。でも、このまま告白しないで本牧さんが転勤して、会う機会がなくなったら後悔するのはわかってる」


「そうだよ。駅のメンバーが解散するまでもう少しだし、それを機に本牧さんが会社を辞めて遠くに行っちゃう可能性だってあるんだから、タイミングを見計らってケリつけないと」


「うん、いまがそのとき、なんだよね、きっと」


「そう、ナウイズ、ザ、タイム」


「う、うん、わかった」


「ここで告白する?」


「え?」


「だって、未来ちゃんのことだから、場所用意しないとやりそびれちゃうでしょ」


「確かに……」


 花梨ちゃん、私をよく理解していらっしゃる。


「私、辻堂のショッピングモールに行ってくるから、その数時間内に済ませてね」


「わ、わかった」


 ずーん、ドキドキ。緊張で、沈む気持ちと高鳴る鼓動。


 1年8ヶ月も先延ばしにしてきたんだ。本牧さんから告白してきてくれたらいいななんて、都合よい期待もしつつ。


 そのとき、インターフォンが鳴って花梨ちゃんがカメラを確認した。本牧さんだったので玄関に出て迎え入れた。


「おかえりなさい。私ちょっとショッピングモールに行ってくるので、荷ほどきするなりのんびりするなりご自由にどうぞ」


「そうなんだ、わかった」


「人んちで未来ちゃんを襲ったりしちゃダメですよ」


「ははは、わかってるよ」


 ということで、二人きりの空間が出来上がった。うう、緊張する……。

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