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未来がずっと、ありますように  作者: おじぃ
お盆休み・同人誌即売会
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たくさんの男性と密着

 わわわわわー!! イモ洗い状態だ!! イモっていうよりは洗濯機で揉み洗いされている気分!!


 天井を仰げば白いモヤ。物凄い湿気と熱気!!


 私、こんなにたくさんの男性と密着したのは人生初。願わくばそれがイケメンであってほしかったけれど、現実は甘くない。いつも思うけれど、北海道から沖縄、ううん、世界から私とよく似た挙動不審な人がよくこんなにも集まったものだ。


 さてさてさて!! この人混みではなかなかお目当てのサークルに辿り着けない。外周の通路から抜け出して内方の通路に出ると混雑は緩和され、渋谷しぶやのスクランブル交差点くらいには歩きやすい。両サイドにはサークル参加者の机があり、その上には本やキーホルダーなどの品が置いてある。どちらもだいたい一つ5百円前後。


 コミケといえばエッチな本がほとんどだと思われがちだけれど、虫とか車とか埼玉さいたまとか、色んなジャンルの本を創る人がいる。


 あ、この風景写真の本、綺麗だなぁ。どこの夜景だろう?


「あの、これ、お一ついただけますか?」


「はい! ありがとうございます! 5百円です!」


 机越しのパイプ椅子に座って本を頒布しているのは本牧さんと同じくらいの偏差値に見える同年代と思しき男性。ほとんど仙台、広く見ても山形と福島、神奈川しか知らない私に対して、この人は色んな場所を見てきてるんだろうなぁ。


 戦利品を獲た私はサークルの男性に一礼し、そのまま外へ向かって直進。その後もこまめに水分補給をしつつ、いくつかの品をゲットしていった。


 壁際サークルの列に1時間並び購入したところで一旦買い物を止め、他に良さそうなサークルがないか、外の階段を上がったところの溜まり場に移動して、SNSで探してみる。


 うーん、ここは気になるけど位置がわからない。あ、こっちは親切に表記されてる! ここに行こう!


 SNSで発見したサークルのうち、例えば『1日目あ1a』と表記されていても、3度目の参加でまだ不慣れな私には東棟なのか西棟なのか、何番ホールなのかわからない。けれど『1日目東1番あ1a』と表記されていればカタログと照合しやすく、実際にそのホールにいるならばカタログを見なくてもすぐに見つけられる。


 しかし人気サークルの場合、その座標から数百メートル離れた場所に列の最後尾があったりする。


 会場内は人が密集して外とは比べ物にならないくらい蒸し暑いけれど、本牧さんと花梨ちゃんは大丈夫かな?

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