表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伝説級最弱ジョブ『愚者』、智の魔神に参謀され“外せば外すほど最強”になります  作者: Vou
第二章 領主編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/94

第八十二話 リンネの不安

 気持ちよく布団に収まって、うとうと気持ちよくなっていると、僕の寝室をノックする者が。


 寝室のドアを開けると、リンネがいた。


「リンネ、何かあった?」


「中に入ってもいい? 少し話がしたいの」


「ああ、もちろんだよ」


 リンネにベッドに腰かけさせる。


「布団最高だよね」


 リンネは微笑み、頷いた。

 僕はベッド脇の椅子に座ろうとした。


「ユウマもこっちに来て」


「ああ……」


 そう言われたので、リンネの横に座った。


「話したいことって何?」


「ちょっと不安になることもあるの」


「え?」


 一気に眠気が覚めた。リンネはもはやジャンク子爵家の最高戦力だ。もし少しでも不安になることがあるなら、最優先で解決しなければならないだろう。


「何が不安なの? 必要なことがあれば何でも言ってよ」


「ユウマは本当にすごいと思うわ。何もないところから爵位までもらって、こんな魔素の森に屋敷を建てて、おいしいご飯も、こんな気持ちいい布団までできるようにして」


 そこでリンネは小さく、ひとつため息をついた。


「私もユウマのおかげでこんなに強くなったけれど、ユウマと離れてしまったら、また弱い自分になってしまうと思うの」


 いや、たぶん僕のバフがなくても相当強いとは思うけれど……


「だからずっと一緒にいたいの」


「いや、もちろん、僕もだよ。僕もリンネにはずっと一番近くにいてほしい。リンネがいなくなったら不安になるのは僕のほうだよ」


 かなり本音だ。


「本当?」


 リンネの顔がぱっと明るくなった。これはいいぞ。


「もちろんだよ。今はまだ領地を立ち上げたばかりだけど、これから大きくしていって、給料もたくさんあげられるようになると思うから、ずっといてよ。他にも必要なものがあれば何でも言ってよ」


「そういうことじゃない!」


 あれ? そういうことじゃない?


「じゃあ……どういうこと?」


「もういい。おやすみ」


 そう言い残し、リンネは僕の部屋を去っていった。

 何だったんだ……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ