第三話:世界創造
諸事情でタイトルを[転生兄弟の異世界創世記〜神と勇者に転生した兄弟は普通に世界を創っていたい〜]二変更しました。
これから先画面等の人ではない物が喋る時(?)は「」ではなく『』に変えさせていただきます。また、各キャラの思考は「」ではなく()に変えさせていただきます。ご了承ください。
処女作なので、至らない点があると思いますが、温かい目で観てくださるとありがたいです。
『これより、転生先の世界を創ってもらいます。』
「「え...?」」
画面にいきなり世界を創ると言われて、優真と涼介は呆然としていた。
(チュートリアルが終わってすぐに世界創るんだな...)
これは完全な偏見だが、優真はてっきり世界を創る前に修行して、強くなるものだと思っていた。
『お二人とも謎の偏見を持っているようですが、修行は世界を作ってからしてもらいます。』
良介も同じ事を思っていたことに驚きつつ、画面の話を聞いた。
『これから、優真様に新しく創る異世界の設定を決めてもらい、世界を創造してもらいます。なお、設定を操作できるのは神である優真様のみですが、設定を考えたりするのは良介様も一緒に考えても構いません。』
(まあ確かに、勝手に創造神になってたし、世界を創るっていうところを神じゃない人が操作できるとか危険すぎるからな...)
良介が設定を操作出来ないことに納得しつつ、優真は画面の話に視線を戻した。
『なお、新しい世界を想像する際の設定は、全てお二人が決められます。』
「あれ?なんかそれ結構やばい発言じゃない...?」
『...』
画面が初めて無言を貫いた。ということはやばい発言なのだろう。
『それでは、お二人で世界の設定を決めてください。設定が終わったら、《世界を想像する》ボタンを押してください。(おまかせ設定を選択すると、選択したときにおまかせでその設定が反映されます。)』
画面が総表示すると、チュートリアルでも見た世界を創造する際の設定画面が現れた。
「これ...設定項目多すぎじゃない?」
良介はそう言い、優真は絶句していた。
なにせ、地形や、レベル、ステータス項目にスキルや称号、種族やモンスターの種類など、設定項目が数え切れないほどあったからだ。
そうして、優真と良介の地獄の設定決めは、一ヶ月続いた。
結果、なんとかすべての項目の設定が完了した。
地形やスキル、称号などの設定が面倒な項目はおまかせ設定で設定したものに少し手を加えた形にしたが、それ以外の項目は全て自分たちで設定したため一ヶ月もかかったのである。
「ねえ兄さん、チュートリアルのほうが全然楽だと思ってしまうのっておかしいかな?」
「大丈夫だ。僕もそう思ってるから。」
実際にはチュートリアルも結構大変なはずなのだが、優真と良介がとても簡単と信じてやまなくなるくらいには大変な作業だった。
最終的に、スキルや称号、種族は他の異世界と同じような感じにし、モンスターの種類はおまかせ設定を使用、レベルは、モンスターがLv.500普通の人はLv.1000、神の使徒や亜神、神獣はLv.10000、神はLv.∞を上限とした。(それぞれにレベル平均を設定でき、人の平均はLv.60、魔物はLv.50、亜神や神獣は最低でもLv.1000以上にした。)
地形に関しては、人が住める大陸を3つと、その周りにある程度の島々、人が住める大陸から1000kmほど離れた場所に魔物や魔人、魔王などが住む大陸を一つとその周りに少々の島を、人が住める大陸や魔物が住める大陸からそれぞれ1500km以上離れた場所に、神や亜神、神獣などが住む神大陸を設置することにした。
「設定してるときは大変だったけど、やっぱり設定が終わった設定項目を見ると達成感がすごいね。」
「そうだなぁ。やってるときはめっちゃ大変だったんだけどな...」
そんな会話をしながら達成感を噛み締めている二人に、画面が現れた。
『設定完了お疲れ様でした。ボタンを押したら世界を創造し始められます。なお、世界は1時間ほどで完成し、1日ほどで異世界に転生できる時代になります。』
(転生できる時代までって、多分最低でも1000年はするよな...初めてこの空間が便利だと思ったわ。)
そうして、優真は初めてこの空間の利便性を知るのであった。
「とりあえず、1日でできるのならさっさと世界創って休憩しようか。」
良介も相当疲れているのだろう。急いでほしいと言った雰囲気を出して言ってきた。
「そうだなぁ。早く創って休憩するか。」
そうして、優真は《世界を創造する》ボタンを押したのだった。
『ボタンが押されたことを確認しました。世界の創造を始める前に、世界の名前を決めてください。』
そう画面が表示すると、見慣れた入力ボックスが現れた。
「え...世界の名前...忘れてた。」
「確かに設定項目に世界の名前なんてものは無かったからね...こればっかりはしょうがないよ兄さん。」
驚きで少し呆然とした優真に対して良介は納得したように慰めた。
「まあしょうがないか。でも、名前のいい案ある?」
そう優真が聞くと、当たり前の答えが返ってきた。
「今言われたばかりなのに流石に思いつかないよ。」
「まあそりゃそうだよなぁ...」
当たり前の回答を言われた優真は、ウムム...と唸りながら黙ってしまった。
ご覧いただきありがとうございました。感想お待ちしております。
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