プロローグ:転生先は自分たちで創るってなんですか?
処女作なので、至らない点があると思いますが、温かい目で観てくださるとありがたいです。
目が覚めたら、何故か一面真っ白の空間にいた。ということを経験したことはあるだろうか?
僕、新神優真は無かった。というよりも、現在進行形でその状況に遭遇している。
「ここは...どこ...なんだ?というか、なんでここにいるの???」
とりあえず混乱しても意味はないと思い、状況を整理してみることにした。
僕は新神優真...高3、高1の新神良介って名前の弟がいて、散歩していたら事故に遭遇して死ん...ん?死んだ?
「えっ?僕死んじゃったの???それに良介は...?」
「...あれ...ここは?」
辺りを見渡すと、ちょうど目が覚めた弟の良介がいた。
「良介!大丈夫か?」
「あれ?兄さん?大丈夫だけど、ここは?」
状況を理解するためにあたりを見渡している良介に対して優真は言う。
「分かんない。だけど、多分僕達は事故に巻き込まれて死んだ。」
「...確かに、そんな記憶があるね...」
「良介にも事故の記憶があるってことは死んじゃったのかなぁ...」
死んでしまったことに悲しんでいる優真に対して、良介は思い出したようにこう言った。
「でも、これってもしかして異世界転生できる感じなんじゃない?」
確かにそうだと優真も思ったが、一つだけ疑問に思うところがあり、それを良介に聞いてみた。
「確かに、転生物とか召喚物とかのテンプレ展開ではあるけど...」
「あるけど...?」
「神様的な存在全然来なくない...?」
そう、よく良介と読んでいた異世界転生や異世界転移の小説なら、すぐ転生しているか神様が現れるはずなのに、なかなか現れないのだ。
「確かに...どうしてなんだろう...?」
優真と良介がうーん...と悩んでいると、突然、ステータスなどが表示されてそうな画面...?が現れた。
「!?、びっくりしたぁ。兄さんにもこれ見える?」
「見えているけど...神様的な人じゃなくて画面...?」
優真はなんで神様などの人ではなく画面(?)なのかと思いながら、優真と良介の前に現れた画面を見てみた。
「お二人は、地球で事故によって亡くなりました。」
「あ、文字出てきた。というかやっぱり死んだんだね。」
優真は良介がすごくあっさり死んでしまった事実を受け止めているのに驚きながら、続きを見た。
「死因が地球の神の不手際だったり、お二人が善いことをたくさん行っていたため、異世界へと転生させようと思っていたのですが、」
え?なんで表示されてる文字の最後がですがなの?なんか嫌な予感するんだけど...
「異世界人が多すぎたり、受け入れるような状況では無いということで、転生できる異世界がありませんでした。」
「「え...?」」
そう、なんと転生できる異世界が無かったのである。
「転生できる世界が無いって、そんな事あるんだ...」
あまりに衝撃すぎて、優真も良介も驚きを通り越して関心の域に入っていた。
そんな状況の中、ステータスとかが出てきそうな画面(?)は話を続ける。
「そのため、お二人には協力して新たに異世界を創ってもらいます。」
「「???」」
よく分からない衝撃の事実が出てきて驚きと困惑で固まっていると、画面(?)がそうなると思っていたのか、質問の入力スペースが出てきた。
とりあえず、どういうことなのかを聞いてみる。
「異世界を創るってどういうことですか?」
質問を送ってから数秒まつと、画面(?)に返信が表示された。
「簡単に言うと、お二人が転生できる世界が無いというのと、管理する神が居ないという不運が重なって、優真さんが神に、良介さんが勇者となって、新しい世界を創ってもらいます。」
返信ではそう言ってるが、そんな偶然があるのだろうか?と、思ってしまう。
すると、良介が次の質問を送った。
「どうして、僕が勇者で、兄さんが神になるのですか?」
その質問を送ってまた数秒すると、返信が表示された。
「それぞれの素質と、願望などから総合的に判断しました。」
確かに、優真には異世界物の小説を読んで、神になりたいと思ったことがあった。
それに、良介も確かに勇者になりたいと思っていたことがあると言っていたので、本当にそうなのだろう。
そう考えていると、また涼介が質問を送っていた。
「つまり、僕は勇者、兄さんは神になって新しく異世界を創るってことであってますか?」
その質問を送ると、すぐに返信が表示された。
「はい。そのとおりです。もちろん世界を創ったらその世界にお二人とも転生できます。とりあえず質問はもう大丈夫そうなので、これから早速作業に入ってもらいますね。しばらくお待ち下さい。」
そう表示してから、「準備中...」と表示されたため、良介と話すことにした。
「まさかこんなことになるとは思っていなかった...神になって世界創るとか誰が思うんだよ。」
「あはは...まあでも大変だろうけど転生はできるっぽいし、新しく創る世界を楽しもうよ。」
「そうだな...そう考えて落ち着こう。」
これからどんなふうに進んでいくのかは分からないが、優真と良介はこの先の未来にワクワクしていた。
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