プロローグ
1つだけ言えることは、「普通」ほどつまらないものは無いです。
世界第2位の経済大国であり、治安も良く、凶悪犯罪などもほとんど見られない。
そんな平和ボケした国があるとしよう。
その国に住む人たちは、毎日何を思い、何を感じながら生きているのか、想像してみるとどうだろう?
毎日会社に通い、ヘトヘトになって家へ帰るサラリーマン。
炊事洗濯と家事に追われる主婦。
授業中こっそりメールを打つ高校生。
秋葉を徘徊するオタク。
幼稚園で皆と仲良く遊ぶ子ども。
数えだすときりが無いからこれ以上は控えるけど、要するに何だ。実に微笑ましいものじゃん。辛いことなんて何にもなくて、ただただ楽しく暮らす毎日。
でもそれは、紛れもなく日本の姿であり、紛れもなく日本の姿とはかけ離れた姿だ。決して現実ではない。
日本。
そうだ。
この国なんだ。
この物語はどうしようもなく、日本のある中学校のいじめの物語。フィクションだろうが、ノンフィクションだろうが、関係ない。そんなのは結局は同じことだから。と、私は醒めた声で言った。
現実は知れば知るほど重く、残酷で、攻撃的で、否定的で、壊滅的で、腐っている。中学生の私が知るには早い世界だったんだ。とまぁ・・・・。
こんなのは、私の勝手な思い込みでしかなく、だいたい、世界なんて見る人によってコロコロ変わるものだから、今の発言は記憶の片隅にほんの3日ほど残しておいて欲しい。
要は。
このモノガタリの主人公は私であり、私がどういう人間かを知ってもらえれば、この場としては幸いだ、という所存。まぁこれもまた、見る人によって私の人物像はコロコロ変わるだろうから、一例を残しておくことにする。
私は、ただの醒めた中学生だ。
さて、くだらない前振りでもう文字数が700近いので、そろそろモノガタリを始めようと思う。読者が飽きる前に、ね。
と、私は・・・・・教室で一人呟いた。
作者より、この場を借りて言いたいことを書きます。
自分が小説を書く理由は、人の心を動かしたいから、それだけです。